内容説明
1985年京都で開かれたシンポジウムの全記録。ハーバーマスを中心に関連分野の研究者たちが、新しい社会理論の創出と問題をめぐって白熱の議論。徳永恂、平井俊彦、清水多吉、木前利秋、姜尚中他。
目次
編者まえがき(河上倫逸)
Ⅰ 新しい社会理論を求めて
主催者挨拶(京都大学法学部西洋法制史研究室)
基調報告〈道徳と人倫――カントに対するヘーゲルの異議は討議倫理学にもあてはまるか〉(J・ハーバーマス)
Ⅱ 法制化の諸問題
ハーバーマスにおける法制化の概念(岩倉正博)
現代日本における法制化の問題(田中成明)
法類型・実定法の妥当根拠・法制化(J・ハーバーマス)
Ⅲ 合理化の諸問題
社会的合理化と法(河上倫逸)
ハーバーマスと合理性(藤沢賢一郎)
合理性をめぐるいくつかの問題点(中岡成文)
Ⅳ 近代化の諸問題
近代化と西欧近代の普遍主義的意味(木前利秋)
「労働社会」とコミュニケイション的行為(M・フーブリヒト)
Ⅴ 総括討論
日本の近代化(清水多吉)
日本の宗教的エートス(上山安敏)
異文化間のコミュニケイションと『コミュニケイション的行為の理論』(平井俊彦)
日本におけるハーバーマス受容の前提条件(徳永恂)
最終発言(大野英二・脇圭平・矢嶋喬四郎・竹市明弘・佐野誠)
結語(J・ハーバーマス)