内容説明
クリスティンの父が莫大な借金を遺して亡くなったあと、父の仕事仲間である大富豪のデリクは彼女の家を高額で買い取り、まだティーンだったクリスティンの後見人となった。以来、彼女は10歳年上のデリクへのひそかな憧れを胸に秘め、3年前に彼が妻を病で失うと、愛娘の育児も手伝うようになった。そう、妹としてしか見られていないのはわかっている。彼は今も奥さんを愛しているのだ。でも、片思いはもう終わり――クリスティンは長年温めていたある考えを、とうとう口にした。「ねえ、デリク、わたしたち結婚するべきよ」
*本書は、初版ハーレクイン・リクエストから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
30
以前読んだお話のヒーローが随分身勝手に思えて、この作家さんをしばらく敬遠してた。お話は面白かったんだけどこのヒーローもダメな奴。妻を亡くして呆然としていたヒーローを支え、赤ちゃんの世話から家事一切を一手に引き受けていたヒロインの苦労を顧みず、今の生活で満足していると言い放つ無神経さにいら立つ。ヒロインがいなくなったら「今のままの生活」なんてできはしないのに。彼女が父の借金を苦心して返済していたことにも気づかないし、やっぱり無神経。ずっとヒーローを愛し続けたヒロインの寛容さ、強さに感謝しなさい。この果報者。2016/04/13
糸車
26
再読。凄く意外なことに、場合によっては駄目でイライラさせられるヒーローを楽しんで読める本があることを知った。それがこれ。当たり前ですが、本格的に駄目なヒーローは論外ですよ。でもこの話のヒーローはあかんさが絶妙(笑)。イライラを楽しめる。あ、ヒロインに好感を持てることは絶対条件ですよ。2017/04/12