君が笑えば

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君が笑えば

  • 著者名:小手鞠るい【著】
  • 価格 ¥1,815(本体¥1,650)
  • 中央公論新社(2015/06発売)
  • 中央公論新社 GW特大フェア ポイント40倍!(~5/12)
  • ポイント 640pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784120047237

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内容説明

幼なじみの鏡子とさやかは、鏡子の元恋人・耕太を巻き込むささいな諍いをきっかけに絶縁。互いに別々の道を歩み始める。鏡子はニューヨークでジャズピアニストに、さやかは岡山でシングルマザーに、耕太は東京でカメラマンに。歳を重ね人生の曲がり角を迎えた3人は、予想だにしなかった形で再び交わり合うことになり――。まだなにかを諦めるほど歳を取ったわけではない。しかし、無防備に新たな一歩を踏み出すほどの若さはない。微妙な年齢を迎えそれぞれの場所で立ちすくむ者たちは、秘めた情熱と葛藤を抱え、どこに向かうのか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

96
久々にこれは好きだ!と言える恋愛小説でした。喫茶店経営者のさやか、娘の由美、カメラマンの耕太、ジャズピアニストの鏡子といった4人それぞれの恋の物語がそれぞれの視点で語られていきます。最初は全く関係のないように思える、バラバラの物語が連作短編のように連なっていますが、徐々にリンクしていきます。過去の関係や出会いと別れがある中で、最後に流れ着くところは行くべき場所だったように思います。我儘で自分勝手だけれど、ゆったりとした大人の恋愛を楽しむから輝いているんですね。程よく甘く、程よくビター。素敵な作品です。2016/03/28

ベイマックス

79
図書館本。久々の小手鞠さん作品。一時期、はまってました。その時は、不倫という年下の男の子に言い寄られるというか、そんなイメージの作風だった記憶があった。今回は、視点の入れ替わり方が面白く、でも、少し混乱しながらも楽しく読ませて頂きました。2020/11/09

なゆ

75
あとがきでは〝仕事愛小説〟とありましたが、読み終わってみるとどっぷり恋愛小説でしたね。NYのジャズピアニスト鏡子、東京の写真家耕太、岡山で喫茶店を営むさやか、とその娘由美、4人の話がぐるぐると巡りながら繋がりが見えてくるのですが…。それぞれの職業でのストイックなくらいの世界が読めるかと思ったら、19年前を思い返すことのほうが多いような。耕太がハワイの海で〝地下鉄のポール〟を見つけた場面には大きく期待したんですが。出てくるジャズの曲を聴いたりしながらの読書は心地よかったです。2015/07/08

あすなろ

71
ジャズをある種のペーソスにして綴られた複数の女性のストーリー、というあらすじかな。小手毬氏作品を初めて読了。ジャズなんてホントに僕はそう思うが、ビターな空間を演出してくれるサウンドであり、その空気感の中で紡ぎだされたかのような本作で僕もビターな気持ちに満たされることが出来た。ま、女性の気持ち全ては分からないサガではあるのだが…。ホンネは、も少し、ジャズピアニストのよりビターな描写を期待してたんだけどね…2015/08/02

ちょろこ

59
St. Valentine's Dayに大人の恋愛小説、の一冊。ジャズピアノの静かな音色と共に映画を一本観終わったような、そんな余韻を残す大人の恋の物語だった。心の奥底でずっとく火がくすぶり続けているような大人の恋愛と、火がついたら一気に燃え上がる若者の恋愛はもどかしくもあり、うらやましくもあり。君が笑えば…君が笑えば隣のあなたも、そのまた隣のあの人も…世界中が笑顔にあふれ、幸せの花がポッと咲きそうな気分になる、このタイトルがたまらなく好き。2017/02/14

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