歴史の十字路に立って - 戦後七十年の回顧

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歴史の十字路に立って - 戦後七十年の回顧

  • 著者名:石原慎太郎
  • 価格 ¥1,500(本体¥1,364)
  • PHP研究所(2015/07発売)
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  • ISBN:9784569823690

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内容説明

平成27年は大東亜戦争の敗戦から70年。サンフランシスコ条約発効後、日本は独立を回復したことになっているが、それは虚構ではなかったか――。こう主張する石原慎太郎氏は、少年時代の戦争の記憶、日本人としての敗戦の屈辱感を原体験とし、以後の自身の人生を戦後日本社会と重ねながら伴走してきた。衝撃のデビュー作『太陽の季節』ではピュリティという青春の価値を大人たちに叩きつけた。また青年作家としてベトナム戦争を取材した際には「日本の亡国」という危機感を抱き、「祖国のイメイジ回復」を掲げて国政の場に飛び込んだ。爾来、石原氏は日本の政治風土の中で特異な存在として、直言、行動を続ける。東京都知事就任、そして再び国政に復帰して政界引退を表明するまで、圧倒的な存在感を発揮してきた。その石原氏に、戦後70年を迎えようとする日本はどのように映っているか。作家、政治家として時代と格闘してきた著者の書き下ろし自叙伝。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひろし

20
慚愧の念に堪えず。戦前・戦中を生き、戦後を文筆・国政・都政で戦い抜いた氏が、自身の人生の際を意識し、回顧したとき、最も強く出てきた言葉がこれだった。氏の功績は数あるが、それでも氏が本当に変えたかったこと、成し遂げたかったことを何一つ本質的には変えられなかった無念と怒りが行間から滲み出ている。作中に『役人の怠慢は政治家の怠慢に発する』とあるが、本当は『役人の怠慢は政治家の怠慢に発し、政治家の怠慢は国民の怠慢に発する』と言いたかったんだろう?歴史を学ばず、怠惰に、無関心に生きる俺達にそう言いたかったんだろ?2016/04/11

ムカルナス

7
石原氏の政治家としての信念、原点は戦中、戦後の経験から来る祖国愛と敗戦の悔しさであり本書では自らの体験としての当時が語られる。それにしても当時多くの日本人が同じような経験をし氏と同じような気持ちを抱いた人も多かったはずなのに戦後の日本は何故自虐史観に陥り自立した国家になろうとしないのか?その憤りが氏を政治家への道に駆り立て本書からも氏の熱い思いが伝わってくる。米国に対する下意識での屈辱感や鬱屈した心理が日米安保反対や共産国家礼賛、日本という国家への忌避感になって現れたという。反抗期の子供みたいで情けない。2016/03/18

新父帰る

5
話題が豊富。氏が終戦を迎えた歳が10歳。敗戦の屈辱を背負い、日本の真の独立を願いながら今日まで正直に生きてきた石原氏。その為に政治家にもなったが、その思いがどこまで達したか謙虚に述懐。私は政治家、石原氏しか知らないが、氏が運輸大臣の時に、工事半ばで止まった地下の駅に地下水が溜まっているのを、この水は国民の涙だと言った言葉が印象に残っている。氏の父親は信仰心が厚かった。氏も晩年「法華経を生きる」を著わしている。三島由紀夫との論戦、特攻隊員のお母さん、鳥濱トメの思い出が特に良かった。宮澤元総理の話には笑った。2016/05/11

Masa

5
書店新刊本コーナーで発見、初版を購入。凄い、凄過ぎる人生。自分の人生を「時代の鑿岩機のモリ先のようなもの」と形容しているが、その鑿岩機の動力源は「怒り」ではないかと推測する。しかし参院・衆議院議員、国務大臣、都知事と歴任する中で貫いて来た彼の怒りを継承する者が未だ出現していないのは、この国にとって致命的である。ますます混迷を深める周辺国との争いに、彼の様な文学、歴史、哲学に通暁する経験豊かな政治家は不可欠だというのに。保守タカ派の失言政治家と思い込んでいる人達に特に読んでもらいたい。とても良い本でした。2015/07/09

Masap

3
著者の作品は初めての体験でしてが、言葉の力、迫力に圧倒される思いでした。戦後70年という節目もあり本書を手に取りましたが期待以上の内容です。国政から東京知事へ。そしてまた国政へ。歯に衣を着せぬ発言がよくよく物議を醸してきましたがご活躍の背景にあった事情、事実が実に面白い。政治家というより文学者、物書きたる所以を本書で感じることができました。それにしても三島由紀夫とつながりがあったとは、、いろいろな意味でスッキリです。2015/10/30

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