内容説明
単独行にも馴れた鵜ノ木は、横尾山荘で知り合った青年と蝶ヶ岳を目指したが、天候が急変し、二人は遭難する。救助を求めて、別行動をとった二人の明暗を分けたものは何か?(表題作) ほかに、男との過去を抹殺するためにナイフを握った女の哀切を描く「月光の岩稜」など、事件の真相に迫って、人生の深淵を描く著者が自ら選んだ珠玉の6編。作家生活30周年記念企画。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamakujira
2
「九月の渓で」「アルプス冬物語」「蝶ケ岳越え」「月光の岩稜」「避難命令」「処女山行」を収録。「アルプス~」は既読だし「避難命令」も読んだような気がする。再編された短編集はこういうことがあるのも仕方がないものの、ちょっと損した気分だな。表題作は某大賞を受賞したデビュー作だそうで、鵜ノ木の行動にも心情にも共感できないながら、中高年登山者には鵜ノ木みたいにゆがんだプライドをもった無責任な男がいそうだな。どれもミステリとしては物足りないけれど、昭和の匂いを感じる人間ドラマと思えばおもしろいかも。 (★★★☆☆)2018/03/10
深沢商店
0
一応ミステリーということになるんだろうけど、硬派で渋い山岳小説を読んだような印象。昔読んだ植村直巳を思い出した……
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