内容説明
地方創生のための総合情報誌『地域人』。今月の特集は「現代の精進料理」。
精進料理は、もともと禅宗の修行僧の食事として伝えられてきました。動物由来の食材をいっさい使わず、ニンニクやネギなどの五葷(ごくん)と呼ばれる香りの強い野菜も使いません。
仏教に根差した精進料理はまた、健康を大事にし、環境保護に目を向け、動物愛護の思想・哲学を持つ、ヴェジタリアンやヴィーガンの人たちの生き方と重なります。
今また注目を集める現代の精進料理を、新たな観点から見直します。
巻頭インタビューは、各種メディアで精進料理を発信する普門寺(広島市)の副住職の吉村昇洋さん。
目次
●その一 お寺ごはん 森枝卓士(フォトジャーナリスト)
・青江覚峰 浄土真宗東本願寺派湯島山緑泉寺住職
宗派を超えて 「料理僧」が伝える仏教
・西井香春 臨済宗泰元山三光院執事
究極の引き算が生み出す 皇室ゆかりの門跡尼寺料理
・飯沼康祐 天台宗金剛山福昌寺副住職
「お寺に来てよかった」 精進料理を仏教の入り口に
・藤井まり 料理研究家、鎌倉不識庵「禅味会」主宰
身近な食材の滋味あふれる 精進料理が心と体を満たす
●その二 能登の農家民宿 島村菜津(ノンフィクション作家)
・春蘭の宿
きのこや山菜を塩蔵保存する 伝統の技を生かした料理
・ゆうか庵
体にも心にも優しい味わい。 彩りの美しい創作料理が人気
・里山まるごとホテル
農家の知恵や地域に伝わる料理 古民家暮らしの魅力を伝え
・能登ワイン/ワインカフェRYU・CRU
●その三 新しい精進 森枝卓士(フォトジャーナリスト)
・石山 洸 (株式会社エクサウィーズ代表取締役社長)
殺生しないカッコよさが 日本の社会を救うかもしれない
・藤井小牧 (精進料理カフェ こまきしょくどう 鎌倉不識庵 女将)
型の中で、自在に遊ぶ 精進料理が身近に
・取材を終えて
食は生き方そのもの 時代が精進料理に追いついた
このほか、
養老孟司、鎌田薫、島薗進、森まゆみ、河合雅司、二宮清純、吉村喜彦、森枝卓士、岩村暢子、猿渡知之などの豪華連載も掲載。