内容説明
「次はお前の番だ――」昔の相棒・高蝶の死の報せを受けた夜、今江比呂彦へ届いた不気味なメール。思い当たるのは5年前、女たちを誑（たら）し込み、風俗へ売っていた頃のことだ。今江は一番自分を恨んでいるであろう女に会いに行く決意をする。その女、菜穂子は今江が最も憧れ、愛した女でもあった。時を超え甦る罪と罰の意識……。消し難い過去という十字架を背負った男と女の究極の愛とは？『どうしようもない恋の唄』（「この官能文庫がすごい！」大賞受賞作）に続く、草凪優の真骨頂、心揺さぶる官能ロマン！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさきち
50
今作はいつもに比べエロ要素が薄く、むしろサスペンス色が強かったとの印象。でもやっぱりラストはいつも通りの草凪さんらしく、ちょっとホロっと来てしまう感じで、安心しての読了となりました。2023/09/20
伊達千蔵
2
もう…なんていうか…登場人物皆さんに共感できないけど(笑)2023/09/04
yossy58
2
うっかりラストは泣いてしまいました。おおよそリアリティには欠ける話に感じましたが、官能小説としては性描写がそれほど多くもなく女性でも読みやすいかと思います。まぁ、生々しい描写であることは変わりないので苦手な方は苦手でしょうけど。『セックスの本質は快楽の追求ではなくコミュニケーションにあるという事実。』様々な女性と関係を持ち、貶め、金と欲にまみれながら、たった一人の愛する女性に出会い、失い、その贖罪の念と後悔に駆られながら生きる主人公の辿り着いた答えに、思わず感心させられました。2015/02/28
にゃおぴぃ星人
2
官能小説なだけあってエロかった(笑)でも濡れ場だけじゃなくてミステリーも入ってるから続きが気になっちゃう！普通に楽しめた♪2011/03/13
tan_keikei
1
世捨て人となった青年に届くブラックメール。その送り主を探すうちに、主人公を否応なく過去の傷と汚点に向き合うことになる、ミステリー風味の官能小説。ま、官能小説にしてはそういったシーンが少な目ですが、小説として面白いので全く気になりません。都会の暗闇でつまづき、愛液と泥水に顔突っ込んで大事なものを失った青年のチョイと苦い彷徨。草凪優の主人公はだいたいダメ人間なんですけど、土壇場で示すド根性がいい。なので読後感は爽やかです。2012/11/04
