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内容説明
人工授精の実験材料にされてしまった脱走兵・天下太平（てんか・たいへい）の精子により生まれた子どもは、第三の性をもつミュータントだった！ 大量生産された無性人間は商品化され、一獲千金をねらって戦争ショーが企画される！ 自分たちの運命に疑問を持つ無性人間たちは、叛乱の準備をはじめるのだが……!? 新人類の誕生をめぐり壮大に展開する人間喜劇の決定版！＜手塚治虫漫画全集収録巻数＞・MT81『人間ども集まれ！』第1巻収録 ・MT82『人間ども集まれ！』第2巻収録 ＜初出掲載＞・『人間ども集まれ！』1967年1月25日～1968年7月24日 漫画サンデー連載
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まご
8
46年も前に連載されていた漫画とは思えない。下手な小説より読み応えがあり、考えさせられる。前半は、なんだかダラダラと進んだように思えたが、後半、物語は加速し、そしてラストへ。期待を裏切らないのが手塚漫画です。2015/07/07
アーチャー
6
手塚治虫が青年誌に連載した長編漫画です。意識して軽いタッチだ描かれた画風ですが、内容は結構ダーク＆シビアですし、最終的には地球規模にまで膨らむストーリー展開には、手塚氏の世界観の広さを感じずにはいられません。生前、手塚氏は〝マンガに一番大切なのはなんですか？〟という質問に〝風刺です〟と答えていましたが、まさに本作はそれを象徴している作品だと思います。2011/11/17
ホームズ
6
シュールな感じ漫画でした（笑）しかし物凄い世界を考え出しましたね～。2010/03/23
歩月るな
5
ただ感嘆するばかり。世界観は尤もだが、それに絡まる展開が秀逸。成り行きから行動を共にして来たリラさんだが、間違いなく名ヒロインだろう。半分過ぎ一家離散した後復讐劇としての展開も味わえるわけで。その直前、とろくて間抜けな登場からカン冴え渡るヒットマン、まさか成功するとは思わなかった。その首吊りも重要な手掛かりとして後に機能したり…途中死んで行く者たちも魅力的。教科書に研究提唱者のクランプ博士が載っていたりと、大伴も学究の徒としてそれを無下にしていない所など学究の徒らしさもちゃんと有ったりする。完全版読みたい2014/05/14
ふじ
5
これが４５年も前に描かれた漫画……MWやファウスト等、手塚治虫が大人向けを意識した作品にはいまひとつ感心しないものが多いけど、やはり天才なのだなと改めて感じ入る／少子化問題といっても、要するに必要とされているのはこういう「資源」としての労働力・奴隷なのだろう。そう考えると突飛な設定のＳＦとは思えず、今まさにここにある現実を写し取っているかのようだ／木座神の行動原理が実は名誉や金ではなく面子だったのが妙にリアル／無性人間（人造生命・亜人間）たちが何ともいじらしく健気なのは手塚作品の特徴かも／完全版も読みたい2013/12/26
