内容説明
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《器官なき身体》とは何か? 加速された身体をめぐる思考をアルトーの全生涯・全作品にたどり、20世紀思想の火山脈を解明する、著者渾身の力作評論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
7
元になった博論を指導したドゥルーズの方針で、論理的整合性を文章に求めることをかなり無視。器官なき身体を称揚したことで有名なキ○ガイであるアルトーの創造性を、常に苦痛に苛まれ続けた自らの身体を超出しながらも、西洋文明の合理性・精神性が見逃してきた無限の身体の可能性に接近しようとする危うい実験に用いられた諸モチーフから探求し、ヘリオガバルスが現働化させた胚珠的流れを追って、そしてついにイッてしまって身体から離脱し異様なキリスト教的精神崇拝に回帰したロデーズ時代を扱う第四部へ。分析対象が要請する混沌の力能。2014/05/07