内容説明
【この電子書籍は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きい画面の端末で読むことに適しています。】
不平等条約改正の悲願をこめ、明治政府が欧化政策のもとに外国人接待所として設立した鹿鳴館は、文明開花を象徴する不夜城を出現させた。粋を集めた建築、舞踏、服飾、料理などの文化・風俗と、そこにかかわった人々の人間模様を再現して、鹿鳴館が日本の近代化に果たした役割を捉え直す意欲作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NEWJPB
0
鹿鳴館の世界というと誠に絢爛なイメージがありますが、意外にその実態の研究は書籍になってないものです。富田さんのこの本は、そんな鹿鳴館と時代に焦点を定め研究した良書だと思います。ただ、歴史的叙述なので目的意識を持って読まないと内容が頭に入ってこないということもあり得ます。背景としての政府の条約改正に向けての外交交渉、日本人の差別的待遇、お雇い外国人による近代の指導という事象を知って読んでいくと、足掛かりが出来て良いと思います。もちろん文体的に完全に歴史プロパーに向けた書き方は採用していませんので、ご安心を。2013/10/17
貴船綏子
0
巷で見かける鹿鳴館ネタはほとんど書いてあるのではないかと思う。20代の頃鹿鳴館の舞踏会参加経験ありの海軍の将軍が高齢になって書いた、鹿鳴館のおもひで、の内容はなかったのがちょっと意外でした。2018/04/02