内容説明
ニューヨークで、ある日突如として時間の流れがおかしくなりはじめた。時計がどんどん遅れていくのだ。しかも場所ごとに少しずつ遅れかたが違う。その結果、周波数も影響をうけ、通信もままならない。著名な物理学者が言うには、「この世界と交差する他次元のエイリアンが、われわれの時間を少しずつ盗みとっているのです」!?エイリアンだか何だか知らないが、とにかく時間がたりなくなっていくのは本当だ。でも、いったいどんな手が打てるというのだ?議論は果てしなくつづく。だがやがて時間のみならず物質にまで異常事態が生じはじめ……。巨匠が贈る時間SFの新機軸!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
33
★★★文庫本で169頁と短い作品。地域により異なる時間の進み方となる理由が、本当に異世界からエイリアンが時間を盗んでいるのか、という追求の中で見出された答えが、、、。内容も陳腐なら、プロットも内容もすべてが古くて陳腐なSFでしかなく、あの名作『星を継ぐもの』を期待すれば、ただただ残念でしかない。2019/04/20
GaGa
33
何となくえらい長いショートショートを読んだ感じ。いつものホーガンらしさは感じられない。なんとなく、いろいろパラドックスを突こうとすれば、突っ込みどころは多そうなのだが、何となく野暮に思えるのでやめておく(笑)2012/12/19
UK
30
ハードSFのホーガンらしからぬ、寓意と遊びに満ちた掌編。ホーガンと思って読まない方が気楽に楽しめそう。手に取ってすぐ、あまりの薄さに違和感覚えたんだ。こういうお話なんだね。悪くないけど、でもやっぱり物足りなーい。2017/05/31
ニミッツクラス
20
95年の税抜388円の初版。本文170頁弱の作品はポーやドイル、ウエルズぐらいしか記憶にない。解説によると本書のアイデアの出所は著者ではないらしく、詳細は書いてないがSF好きの酔っぱらいのヲタ話……ちと弱い結末から遡って著者らしい大風呂敷を広げた(大上段に構えた)序部分を考えたものの、途中を意外と盛れなかった印象。尤も登場人物ばかり増やしてもその処置が苦手なのは著者の常だから、これはこれで良かったのかも知れない。時間白蟻クロノヴォアに対抗する機械の名称はスイーパーよりクロノパイパーの方が…。★★★★☆☆2019/05/09
バトルランナ-
19
星新一かと思った。まあ、読んで損はない程度。5点満点で3点。2015/06/21