内容説明
元プロゴルファーの横手祐介が台東区三ノ輪の自宅で殺害された。発見者は横手に呼び出された元妻の佐々木鴻子。二人の間には娘がいてプロゴルファーを目指しており、その関係でよりが戻りつつあった。当夜、横手は葉賀開発の石井経理部長と会う予定で、現場に「いしい」と読めるダイイング・メッセージが残され、当の石井は消息を絶っている。この状況に加えて、横手が関わる斜陽ゴルフ場に融資した常磐銀行の営業一課長、横手を目の敵にするジャーナリストの死が相次いで報告され、事件は一挙に多層化して松谷警部らを困惑させるが……。これぞ謎解きの醍醐味、シリーズ最高峰、充実の第3作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
43
まったりシリーズ。このシリーズの面白さってなんだろう?すごく好きってわけではないけれど、読むと面白い。2000年代のお話なのに、古臭い昭和の香りがするんです。途中の会話とか川柳?も、独特のリズム感なんです。今回は空気よまない上原巡査と白石巡査部長の絡みが、今までにない感じでよかった。続編出たら、きっとまた読むと思う。次は『み』2015/11/29
kochi
20
プロゴルファーの横手が自宅でゴルフクラブにより撲殺され、横手設計のゴルフ場デベロッパーの経理は行方不明、融資元の銀行の課長は前日に自殺、横手のスキャンダルを追っていたフリーライターの刺殺体も発見され、混沌とした状況に、マッタリ警部もウカウカしてられない… 探偵役の白石以愛は巡査部長に昇進/結婚、所轄の巡査はうざくてと、こちらの頭も大混乱するなか、ぼそりと弱音を吐く以愛や、馴染みの人物の個性がはっきりしてきて、バランスのとれた佳作と楽しみにしているのに、シリーズ、あと一冊で終わり?!2017/10/24
マッちゃま
14
北米人気スポーツシリーズ!?第三弾。元プロゴルファー横手が自宅で殺害される。捜査を開始した松谷警部やイアイ巡査部長たちは、重要参考人の失踪、横手も絡んだ不正融資に関係者の自殺、横手を追っていたジャーナリストは刺殺と事件が事件を繋げていく展開。複雑な人間関係と絡み合った事件の関係性、あからさまに如何にもな重要参考人…結婚を期に昇進試験も突破した白石居愛が導き出した犯行の構図に「えっ?ここでそうなるの?今回も?」と山口警部補が唖然と呟く。いつものノンビリまったりした雰囲気と見事な謎解きは今回も素敵でした。2016/08/12
enmys07
7
相変わらずの徹底した伏線と解きほぐされる快感。 2015/07/06
あかね
4
伏線がどんどん回収され、着地する。美しいです。2015/08/08