書き出し小説

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書き出し小説

  • 著者名:天久聖一【著】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 新潮社(2015/06発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103369318

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内容説明

「モンスターペアレントは森の人気者だ」「『ねんど』だ! 高校以来だから十年ぶりか。ものすごくいい女になってる。ああ、本名が思い出せない」――たった数行、冒頭だけの物語が面白い!! 続きは読み手のイマジネーション次第の、自由で新しい文学が登場。全国から集まった精鋭たちの作品から、『味写道』などで人気の鬼才・天久聖一氏が厳選。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chiru

110
名曲はイントロで決まるというし、名作は書き出しでわかるという。この作品の冒頭の語りはまさしく逸品!《*メールではじまった恋は最高裁で幕を閉じた》《*視線を交わしあえるのはいつも土俵の上だけだった》《*まだ謎は解けていなかったが、酔った勢いでリビングに全員を集めた》←がお気に入り♪ 解説&ツッコミ編が本編に負けず劣らず面白い🤣♬ * 抜粋〔まずこの状況になるまで何の危機感を持たない主人公に驚かされる、この後の展開より、むしろここに至るまでの経緯を知りたい〕など。1行から始まるドラマが面白かった😉♪2022/04/24

kinkin

104
定義「文字通り書き出しのみによって成立したもっとミニマルな文学形式。作者は自分の考えたオリジナル小説の冒頭だけを書き記し、読者はそこから自分なりの続きを想像する。ということで載っているのはどれも面白い。・「美大のヌードモデルとして、父はネクタイを外した」・「水面に月が映っている。仰向けに浮いた女たちは腹の上で貝を割り始めた」・「俺の倍速木魚についてこられるかい」・「花占いの花弁は初めから一枚でした・」・「虹の付け根が。吉田の家に刺さっていた」・「彼女の白い人差し指が、僕の指の間の水掻きをなぞった」2022/01/18

やも

82
おもしろい!!なんとな〜く【IPPONグランプリ】観てるみたいな😁まぁお題「小説の書き出し」でやってるようなモンだしね。気の利いたことが何も思いつかない私には、皆さんよくこんな言葉をひねり出せるなぁって唸らされてばかり🤔✨2回続けて読んでも新鮮な気持ちで楽しく読んだ。たびたび採用されてるTOKUNAGAさんが気になったな笑 補足で想像される奥行きも面白い✨「十年ぶりに出会った彼女を見て、僕はまだ自分が上手く失恋できてないということに気がついた」「わかっていても、証明したい。」とか切ないのもアリ👍★42022/04/10

hnzwd

66
小説の書き出しは重要だ。名作と呼ばれる作品の多くは、インパクトのあるフレーズで始まることが多い気もするし、初めての作家の本なんて、タイトル、あらすじ、冒頭数行で購入を判断される。本書はいかに魅力的な小説の書き出しを書けるか、という一般の方も参加する形の企画。本編が読みたくなる本が沢山ありました。まあ、無いんですけどね。本編。"まだ謎は解けていなかったが、酔った勢いでリビングに全員を集めた。"、" 失恋詐欺の可能性がありますね。耳慣れぬ言葉に私は首をかしげた。"あたりが好み。2017/10/11

♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤

59
タイトルに惹かれて。本書は、文字通り書き出しのみによって成立したもっともミニマルな文学形式を集めたもの。完成された小説はひとつの物語しか語りえないのに対して、書き出し小説は読み手のイマジネーション次第で無限のストーリーができる。たった一文に思わず吹き出したり、ぞくっとしたり、共感したりと書き出しの世界を深めてくれる。「砂時計の中に、一匹の蟻が閉じ込められていた。」「メールではじまった恋は最高裁で幕をとじた。」などがお気に入り。 2022/04/02

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