内容説明
伊勢神宮が伝える日本人の素晴らしき智恵。
「伊勢の深い森のなかに世界で一番古くて新しいものが存在する」。世界的建築家のアントニン・レイモンドは伊勢神宮をこう表現した。パリ市街に匹敵する巨大な森の中に存在する百二十五社の総称である伊勢の神宮。第六十二回式年遷宮の広報室長を務め、神宮禰宜として奉職する著者は、二千年続く自然との「共生循環思想」を「文明のモデルとなりうる智恵とシステムがある」と説く。
<現にパルテノン神殿は廃墟となり、ピラミッドは風化するばかりです。けれども、神宮は二十年に一度、神殿を新造して神々を遷すという式年遷宮によって、常に若々しい姿を見せるのです。>(本文より)。写真は宮澤正明氏。
【ご注意】※この作品にはカラー写真が含まれます。
感想・レビュー
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大先生
12
式年遷宮を繰り返すため、古くて新しい伊勢神宮。そこにあるのは「常若の思想」。永遠の存続を可能にする知恵の結晶です。パルテノン神殿は廃墟となり、ピラミッドは風化しても、神殿を新造して神々を遷す伊勢神宮は常に若々しい姿のまま。まるで親から子へ、子から孫へと永遠に続く魂の連鎖を象徴しているかのようです。瑞穂の国、日本では、「幸福とはよく米が出来る」こと。幸福は神々のおかげと考える信仰心があるため、昔から多くの人々が伊勢神宮に。本書には美しい写真が多数掲載されているので、それを眺めるだけでもなぜか癒されます。2024/10/04
phmchb
2
( ..)φメモメモ「玉勝間」本居宣長/「伊勢神宮のこころ 式年遷宮の意味」小堀邦夫2019/03/27
三毛猫嬢
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今作でも写真を撮られている宮澤正明氏が監督のドキュメンタリー映画『うみやまあひだ ~伊勢神宮の森から響くメッセージ~』を観た時に、映画館で見付けた本です。河合真如氏の優しい文章に、神道の本質を見た気がして、綺麗な川で汚い心が洗い流されたような涼しく清い気持ちになりました。神話の世界にピンと来ないけれど、日本人の哲学を知る事が出来ました。伊勢神宮ではこんな事をしていたのか!神道ってとても神秘的な世界ですね。知らない事が次々出て来て、とても勉強になりました。 (続く)2017/07/03
じょるじ
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伊勢神宮参拝の予習2冊目。こちらも、悲しいかな、よくわからなかったのが、事実です。でも、伊勢神宮が、我々のご先祖様の智恵の結晶で、現在まで続いてきたという事は、わかりました。2016/11/16
koba0383
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⭐︎⭐︎⭐︎2018/01/15