内容説明
楽しくなければ読書じゃない! ミステリーの名手にして、恐るべき博覧強記。世の本好き&活字好きの大本尊(?!)ともいうべき著者が、軽妙な語り口で、日々の想いや創作の秘密、読書の魅力・文学の魔力を語り尽くす。鋭い文明批評や深い洞察とともに、ユーモアもたっぷり配合。“目からウロコ”の発見に満ち、著者とともに古今東西の文学の世界に遊べる、魅力尽きないエッセイ集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
i-miya
42
(カバー) 楽しくなければ小説じゃない!読書じゃない!博覧強記!本!活字好き!の大本尊!魅力尽きせぬエッセー!創作の秘密!(阿刀田高) 1935、東京生まれ、早稲田大学仏文科卒。国立国会図書館勤務。第1章、遠い足音。◎学術的な知識。アンフィトリオン伝説。松本清張『絢爛たる流離』。高価な宝石、12話。私は病気には臆病なのです。和服、ピンキリ。奥方、家族の理解と同意、協力。2011/06/25
巻 物
20
3部構成のエッセイ集。 阿刀田氏の幼少・青年期の姿が語られ素地がうかがえる第1章「遠い足音」、第2章「文学雑記」多くの作家や作品を知る氏の思考と書評など、第3章「セピア色の明日」では扉を一つずつ開いていくように次々とエピソードが語られる。 「小説はすべてミステリー」「楽しくなければ読書じゃない」などの語録がゴロゴロ。2011/03/23
MIKETOM
7
いつもの如く阿刀田のエッセイ。いつもの如く安心して心を委ねられる心地よさかな。第一章「遠い足音」では若かりし頃の阿刀田の思い出話。第二章「文学雑記」では小説家としての阿刀田の身辺の話。銀座のバーで故・星新一が純文学者グループに挑発的に毒舌を吐いていたたシーンが書いてあった(笑)そして2001年当時の様々な新刊の書評。「センセイの鞄」「13階段」「愛の領分」「肩ごしの恋人」「ストロボ」「薔薇窓」他俺の既読本を取り上げてる箇所など興味深く読んだ。他のエッセイと被る話題もずいぶんあるがそれでも安心して読めるね。2018/07/30
KAZOO
6
時たま読みかえす本です。いつも何かヒントになるようなものをくれたり、またさまざまな作家の作品の紹介があったりで楽しめます。2013/09/13
KANEO
5
阿刀田高さんらしく読み易くて楽しいエッセイ集。第一章での若い頃の貧乏物語関連の話が瑞々しくてイイ。 第二章の「作家が銀座で飲んでいたころ」もとても興味深く、もっと詳しく知りたくなってしまった。 それと読書するうえでの簡単な心構えなんかも参考になった。単純で難しいことではないけれど大事なことだね。しかし、これで読みたい本がまた増えてしまったな。2014/06/20