内容説明
植物写真家の猫田夏海は、撮影中の不慮の怪我のため、高知の港町、白崇教と呼ばれる宗教施設に滞在することに。その教団は、“タイガ”と呼ばれるアルビノの鮫を崇めていた。ある夜、密室状態の本殿で、現教主が刺殺される事件が起こり、その翌晩、教主の息子の切断遺体が、海で発見された……!<観察者>にして生物探偵の鳶山は、猫田とともに捜査を始める。連続殺人事件の影に潜む、神の秘密と、教団の真の姿とは!?
目次
第1章 負け犬
第2章 化け物
第3章 除け者
第4章 脱け殻
第5章 生け贄
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
80
お馴染み植物写真家猫田と生物オタク鳶さんの「観察者シリーズ」。舞台は高知の港町。新興宗教一族に起きる連続殺人?巻頭には敷地見取り図や一族の家系図もありワクワクです。生物蘊蓄は少なめでしたが、何かあると思わせる一族や神と祀られたアルビノ鮫の正体にそそられついついページを。今作は真っ向勝負か!と思っていたら、土地柄と生物の生態を上手に活かした、締めくくりも鳥飼さんらしい本格ミステリーでした。面白かった。2019/05/16
瑞佳
32
てっきり短編集だと思っていたら長編だったといううれしい誤算。なにかと巻き込まれ体質の猫さんが今回遭遇するのは、怪しげな新興宗教の教祖宅で発生する不可解な連続殺人事件。生き物ネタは控えめながらも、横溝ばりのどろどろとした人間関係や「タイガ」様の意外な正体など、さまざまなところに意表を突かれて、またもや観察者シリーズきっちり堪能いたしました。しかし猫さん、あんだけ世話になっていながら、かなりの心臓の持ち主やんか。2018/07/19
しゅてふぁん
20
観察者シリーズ第6弾。舞台は高知県の海柘榴集落。夏海は撮影中の怪我の為、新宗教の白崇教本部の明神家に滞在することに。そんな中で事件が起きる。今回、ジンベーは電話での登場だった。残念。今回の事件も悲しい結末だった。2017/05/29
KEI
12
観察者シリーズ最新刊。苦手な二段組みであったが、意外と白い部分が多くて、苦もなく読了となった。海に突き出したクローズドサークル的な宗教施設、アルビノに、生け贄に、と来れば、和ものミステリーの王道といった感じ。シリーズ初読みの私でも、すんなりと入り込めて楽しめた。2015/04/21
かすみ
6
宗教内での殺人事件を解き明かしていく、ミステリーです。生物の蘊蓄が、なかなか興味深いです。2022/08/24
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