朝日新書<br> うつの8割に薬は無意味

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朝日新書
うつの8割に薬は無意味

  • 著者名:井原裕【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 朝日新聞出版(2015/05発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022736154

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内容説明

抗うつ薬が本当に有効なのは、うつ病患者の2割にすぎない。しかし医療機関で実際に行われている治療のほとんどは、薬剤を処方するだけ。なぜ、8割の患者は「無意味な」薬を与えられ続けるのか? この現状をもたらせた医学界、製薬業界にどんな問題があるのか? 薬物療法偏重のうつ病治療の実態を徹底批判し、正しい治し方を説く。
よく知られているように、日本では今、心に病をもつ人が急増している。厚生労働省の患者調査によれば、うつ病(躁うつ病を含む)患者数は2008年に100万人を超えた。「うつは、こころの風邪」キャンペーンと、国際的な「うつ病診断基準」の変更が、うつ病を「身近なもの」にしたからだ。それにともなって、メンタルクリニックも激増した。
現代人に不安や焦燥感はつきものだが、そんな「悩める健康人」も病人と診断され、長期にわたって無意味な薬を投与されかねない。
著者は、獨協医科大学越谷病院こころの診療科教授。臨床にも携わる。「うつは生活習慣病」が持論で、本当に患者のためになる治療を教える。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

69
つくられたうつ病、薬漬けの精神医療の問題。これは、うつ病ブームをつくったいわば身内を批判した本だ。こころを病む人が自ら進んで精神科を訪れた場合、「うつ」と診断され、ただちに抗うつ薬が処方される。ここから、薬を飲んでもうつは治らない、という薬漬けが始まる。1999年に44万1千人のうつ病・躁うつ病の総患者数が、2008年には104万1千人へと爆発的に増え、わずか9年間で2.4倍にも膨れ上がった。この数字は、製薬会社の「うつは心の風邪」キャンペーンやDSMの診断基準の改訂も影響し、精神科医が「悩める健康人」を2016/04/26

30
『うつ病の人に「頑張れ」と言ってはいけない』→都市伝説の解説、説得力があります。 病気で休む→復職のビジョンが無いままでは危険。確かに( ̄ー ̄)。先生が休んでいいと診断書を書いたとしても、求職中のデメリットは患者が被るのだ。 休むのが大事というより、健康で働ける・生きていくということが大事。それに向かっての自助努力が必要。厳しいような、前向きにしてくれるような良書。2017/09/10

BUBI

20
友人がうつに悩んでいるのですが、最近、医者が「双極性障害」と言い始めたらしいです。おまけに新しい薬をあれこれ試す。この本でいう「医者がこれを始めたら要注意」そのままじゃないの~!  最近のうつは薬で治せるのかと思っていましたがトンデモない。医者は薬を出すしか能がなく、それで治る患者は少数。「うつは心の風邪」なんて風邪薬みたいに飲めば治るかのようなキャンペーンは医者と製薬会社を儲けさせるものでしかない。うつに悩む患者のことを本当に考えてくれる医者はいないの? 患者は藁にすがる思いで精神科の門を叩くのに。2019/03/07

カッパ

19
お薬はこのくらいしか効かないとしっている人はどのくらいいるのか?人生の主役は自分であり、薬の力だけでなんとかできるとは思えない。精神療法を正しく行える医師は必要である。また、看護師は生活習慣をともに振り返ることには貢献することができると思う。励ましの功罪もよく理解できた。うつは思っているよりも色んな形がある。だからこそ対処方法はもっと増えたらと思う。2018/07/01

たか

16
再読。うつに薬の多用や休職を前提とした療養には、注意を促す内容。休職期間が長引けば、自分の様々な能力が下がる。また、会社はそれほど長く待ってはくれない。もし休むのならば、1ヶ月単位で休み、薬に頼らず、まずは生活習慣を規則正しくする。 アルコールも断酒が望ましいとこのと。概ね理解できる内容だったが、アルコールだけはなかなか断酒できないな・・・2016/08/11

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