内容説明
巨像蠢く政界に凄腕官房長官あり! 中曾根康弘総理にペルシャ湾岸への自衛隊派遣に異議を申し立てた“カミソリ”後藤田正晴。戦後最大の宰相・田中角栄の派閥の流れをくみだ経世会支配――竹下政権には「三人の官房長官がいる」と言われた。竹下登総理、小渕恵三官房長官、そしてと若き日の“剛腕”官房副長官・小沢一郎である。経世会は、のちに自公政権の礎を築いた“策士”野中広務と小渕総理急死の首相臨時代理から“参議院のドン”となる青木幹雄という「衆参のドン」となる官房長官を輩出する。現職官房長官・菅義偉の師匠・梶山静六の知られざる戦略家のDNAは、菅に受け継がれたのか。「安倍政権の最大のキーマン」菅義偉内閣官房長官の次なる一手、此の男の政権戦略が日本政治を震わす!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
DEAN SAITO@1年100冊
3
「書き溜めた原稿をテキトーに並べて再利用しました」な感じの構成なので、内容はともかく時系列がめちゃくちゃ。2022/08/14
紫砂茶壺
3
本書の約3分の2が安倍内閣の官房長官を務める菅義偉についての内容で、「秘録」というほどの内容ではないが、政権の安定がこの人物によるところが大きいことを数々のエピソードとともに示してくれている。残り3分の1は小沢一郎、梶山静六そして野中広務について記してあるのだが会話文を主体に展開する都合上、どうもそれら人物の凄味を感じさせるような構成にはなり得ていなかったのが残念である。特に野中広務についてはもっと他に書き様があったのではないかと思うし、本書は菅義偉の功績についてのみで構成した方が読み応えがあったと思う。2015/07/07
西澤 隆
2
大下さんの文章は「歴史」を思わせる。まるで戦国武将や明治の元勲の武勇伝のように読むには、ちょっと題材が最近すぎ。色々な部分は眉に唾をつけて受けとらなければいけないのだけれど、それでもなお「政治家は保身と利権のため『だけ』に動き、役人は『省益』最上主義」という見方はうがちすぎで、あそこで働く人たちはみんな必死で身を削って働いているのだということは、きちんと受け止めたい。実際、切り取られたインタビューとかでなく生放送の対談とかで見る政治家って、誰でもそれなりに人間くさくて魅力的だもんね。菅さん部分も多いです。2020/09/17
堂上郁
1
★Kindle Unlimited 政治家本人が本当にそう思っていたのか、著者の想像なのか分からない部分がしばしばあったが、裏側を垣間見ることができて面白かった。2025/02/15
湘南☆浪漫【Rain Maker】
1
いかに首相をバックアップできるか、黒子に徹することができるか。 何人かの官房長官が取り上げられているけど、やっぱり菅官房長官がベストかな。2019/05/15