内容説明
著者によれば、「世の中には、『これでいいのだ』と思うことのできる人々と、『これではいけない』と思ってしまう人々がいる」。そして、「最も悩み苦しむ人生を送るのは、何事においても、『これでいいのだ』と思うことのできない人々である」と言う。なぜならば、このような、「『これでいいのだ』と思うことができない人々」は、自己肯定することができず、悩みごとの底なし沼にいつもはまってしまっているからである。そんな、本当に真面目な人々に、もっと精神的に楽になって生きてほしいという著者の願いから、本書で著者は、「どのような苦しみや哀しみも、それをきちんと受け止めて、向き合いながら淡々と生き抜くための日ごろからの考え方」を、心の傷を拭きおとすように示唆してゆく。おなじみのダイアログ形式で、普段、本を読まない人にも読みやすく書き上げられた本書は、まさに、「辛さに満ちた人生を、読み込むほどに楽にしてくれる」漢方薬である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぱんにゃー
29
『これではいけない』と思ってしまう人の為の本「その真面目さゆえに、「自己変革型の人生論」をむさぼり読み、「今の自分のままではいかん、何とかして変わらなければ!」と自己否定することで、ますます、「悩み事の底なし沼」に、はまってしまわれているのです。」(まえがき) 悩みの仕組みが解れば、「これでいいのだ」と思えます。ありがとうございます。(↓下の(コ)メントは脳天気な人用)2014/01/28
ユーユーテイン
13
タイトルに惹かれ本書を手に取った。著者と相談者のカウンセリングがシナリオになっている。全10話+おまけ1。どのケースも傍からみると不幸、本人も苦しんでいるのに、「…これまた、順調このうえない」と対話をスタートする。そして対話は著者に導かれて、タイトル通りの展開になっていく。「これでいいのだ」と思えない人は、こう思えるようになってこそ人生が開けるのかもしれない。「こんな感じでいいのかなあ」くらいのゆるさで相手に返してもいいと聞き、気持ちが軽くなった。著者がすごい勢いで勧めるので、宝塚を観に行きたくなった。2014/05/19
cinos
9
石川県立図書館ビブリオバトルのチャンプ本。「恋人を奪われた」「うつ状態だ」など10個の相談を対話形式で書いている。著者は相談に対して「順調」と答え、最後は相談者は「これでいいのだ」と現状を肯定する。自分だったら「順調」と言われたら激怒するかも、と思った。2017/01/03
BluePlanet
6
★★★★★ 2013年12月9日発行。著者の本はこれが23冊目。初めて図書館で借りる。最初はいつもと同じような話だなぁと思って読んでいたが、読み進めていくうちに飯田マジックにかかってしまったように、少しずつ心が楽に。特に「エピローグ~お気楽に生きる方法」を読んでいて、まさに自分の今生での生き方はこれで良かったのだと、そして、これから何が起きても全ては学びのために自分で計画してきたのだと、思えるように。今の生き方に悩んでいる全ての人、いや生きるか死ぬかで迷っている人、困っている人に読んでもらいたい本ですね。2014/08/31
Tabira Shinya
2
さまざまな相談事を良いことに置き換えている、という内容でした。・仕事で失敗→転職、家族と長く過ごせる ・自分に欠けているものを求めるのではなく、 余っているもの、時間と体力は余っている、などを与えてあげる ・病気など悪いこと起きたら試練と思い、笑い飛ばす2017/01/24