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内容説明
自己を語ることに寡黙であった漱石が「自分以外にあまり関係のない詰らぬ」事を書くとことわって書いた連作エッセー.記憶の底に沈んでいる体験や回想に光をあてることで静謐にして一種不思議な明るさに充ちた表現世界を生み出している.この作品は『こころ』のあと『道草』の前という漱石の晩年に書かれた. (解説・注竹盛天雄)
目次
目 次
硝子戸の中
解 説……(竹盛天雄)
注 ……(竹盛天雄)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
111
漱石のエッセイでもう何度目かの再読です。朝日新聞に37回連載されたもので日常のことがかなり細かく書かれています。漱石の内面を吐露している部分が多く、反省したり怒ってみたりで漱石の人物もわかりやすい気がしました。また当時の生活事情などもよくわかります。読みやすく短いエッセイなのでまた読みたくなるという気がします。2022/10/21
Gotoran
62
1915年(大正4年)1月~2月に「朝日新聞」に連載されたと云う漱石最後の三九篇の随筆を収録。修善寺の大患後胃腸病で単調な日々を送っていた自宅の『硝子戸の中』から垣間見た世間や身辺の人々のことや思い出が、気の赴くままに綴られている。自身の幼少時のこと、両親・兄弟・親戚のこと、旧友のこと、金銭的な拘りなどなど、漱石の日常を垣間見ることが出来た。また晩年の漱石の心象をも窺い知ることが出来た。2022/03/30
ころこ
38
硝子戸の中の、限られた空間です。しかし、現在と生い立ちに遡る時間が、反射する硝子戸に込められています。ある観点による、39個、26話の似たエピソードの集積になっています。これらの話には、同類の話が多いという明確な特徴があります。例えば、①写真の撮影を強要される。(2)短冊を書くことを強要される。(12)(13)②座敷に通された女の話。(6)(7)似たような女が現れる。(11)さらに似たような女の話。(18)③泥棒が入った。(14)従兄が居候していた。(17)④飼い犬が病気になる。(5)飼い猫が病気になる。2020/01/03
あきあかね
33
先日初めて訪れた早稲田にある漱石山房記念館は、漱石の書斎が復元されていて、客との会話を楽しむ漱石の姿が目に浮かぶようだった。芭蕉などの庭木が、静かに雨にうたれているのも趣きがあった。 漱石の最後の随筆集となった本書には、多くの人びとが現れる。一期一会という言葉が相応しい、人生の中の一時におけるうたかたの出会い。現在の出会いもあれば、遥かな過去の思い出もある。 今は北辺の樺太で教師をしている大学時代の友人に会った際の、ふたりの間に横たわる大きな時間の存在。白く美しい顔の女性の死への手向けの句⇒2019/07/01
ピンガペンギン
30
古井由吉の「人生の10冊」に入っていたと勘違いして読んだ。(実は「思い出すことなど」だった。)古井氏の言う漱石の小説技法の「時間が渦を巻く感じ」がこの作品でも表れていた。漱石は1867年生まれで、江戸の文物がまだ残っていた、また一部は消えつつあるのを目の当たりにした。風俗描写では死語が多い。常に死という境地を考えている漱石。人にだまされるのは嫌だが、善い人を疑うのも嫌だ。実際は完全に善い人はいないので、いちいち判断していくことになる。しかしそれはうまくいくものか。「以前に多くの人から馬鹿にされた」とある。2026/01/04
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