講談社学術文庫<br> 反歴史論

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講談社学術文庫
反歴史論

  • 著者名:宇野邦一【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 講談社(2015/04発売)
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  • ISBN:9784062922937

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内容説明

「証言」の真偽という問題は、今も世間の感情を刺激し、「歴史」をめぐる激しい闘争を生み出し続けている。誰一人として歴史から逃れることができない人間が、歴史の支配から自由になることはできるのか。数々の著作を送り出してきた著者が、哲学、文学、映画、精神分析、民俗学など、多彩な分野を縦横無尽に駆け抜けながら、繊細かつ大胆に思考する。今こそ読まれるべき名著が、書き下ろしの新稿を加えて、学術文庫に登場。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobi

19
「反歴史」って?と手に取った本。個々の生や死を捨像する非人間的な「歴史」への批判の歴史から説き起こし、それら不定形な概念を紙漉き職人のような繊細さと機敏さとをもって見事に漉いている。が、そこに留まらない。反歴史の行為そのものを問い、対象化とは、対象化する主体とは、対象化を成立させる言語が阻むものは、と殆ど19世紀後半以降の哲学史、その苦闘の過程を辿る。その筆致は熱い。ついには、《<構成されたもの>として思考するのでなく、<構成すべきもの>として、<構成の過程>として思考する》と啓示のような一文に出会った。2015/05/30

耳クソ

14
必要なのは(私のような)やる気のない馬鹿のための反歴史・主体の解体だと思いました。あるいはやる気のない馬鹿のための微分ともいえるやり方があるといいんですが、さしあたっては、本書で紹介されている柳田國男の反歴史的戦略(〈柳田は、たしかに歴史の外部の人であると同時に、その外部を確実に内部化する方法をもっていた〉ことがわかる書き方)が腑に落ちる感じです。柳田の文章って苦手だったんですが、もうちょっとちゃんと向き合おうかなと思いました。……ていうか、うん、色々もうちょっとちゃんと勉強しよう……2021/06/23

∃.狂茶党

9
歴史は、垂直軸や、個人で捉えられがちですが、水平軸や、水面の細波の如きものもあり、ともすれば公の歴史からこぼれ落ちるそれらも、先人たちのどりょくもあり、今日では、歴史と認識されている。 作者はその辺に蟠りが強いのかな。 2022/12/13

kapo54

2
僕が大学受験をしたときの入試問題はこの本だった。(年齢と大学がバレる笑)2016/01/11

朽木孤島

2
思考とそれを脅かすもの、引き裂かれるように間にあるものをとらえつづけること。すべてに両義性があり、つまりすべてに引き裂かれる襞の余地はある。どのように巨大に見えるものでも、微分していけば、裂け目が現れる。2015/12/14

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