内容説明
本書は戦後の歴史をたどりつつ、歴史を変えることのできなかったリベラルな知識人の挫折の原因をさぐる「敗者の戦後史」である(「はじめに」より)。全面講和から安保反対、反原発運動に至るまで、日本の左翼は理想主義的なスローガンに終始し、保守陣営への対案を示してこなかった。2014年の朝日新聞の大誤報は、そんな「戦後リベラル」たちの終焉を示していたと言えるだろう。戦後70年を経たいま、「革新」という幻想はこれからどこへ行くのか。「敗者の戦後史」から逆照射すれば、未来の日本への道筋が見えてくる。日本を「普通の国」へと変える論点がわかる、刺激的な論考!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
54
まずは、朝日新聞の没落。戦前からの政治の流れ、エネルギー問題、戦後の左翼史などを通じて、いかに左が零落していったが語られる。全共闘が決定的で、何も意味をなさなかったと総括。一応、通読してみたが、最後の方は何をまとめたいのかがよくわからず残念。2021/11/04
金吾
22
マスコミや進歩的文化人が如何にしてダメになったかの著者の考えを示しています。納得できる部分はありました。しかし私はマスコミや進歩的文化人はそもそも甘えた利益集団の印象ですので、著者と出発点が違うように感じました。2024/05/26
ちくわん
15
2015年5月の本。【無念の中断】とにかく(あまり意味もなく?)多くの人名が登場。よって何をおっしゃらんとしているのか、いまだよくわからない私が、ここにいる。体制を整えてリトライ。2019/11/13
軍縮地球市民shinshin
12
戦後左翼の動向を薄く広く書いた本。左右両者を批判していて、「戦後レジーム」というのもよく分かるように書いている。その点はいいのだが、著者は極端に丸山真男を「崇拝」しているのだが、丸山も広い意味での「戦後左翼」の一人だとなんで著者は考えないのか不思議だ。それが難点だが、この点は本書だけではなく、著者の評論家としての視野を狭めていることにならないだろうか。2015/04/20
ネコ虎
10
半分が朝日新聞批判。「戦後リベラルの終焉」に関わることは3分の一。後はいつもの新自由主義主張の繰り返し。リベラル批判を期待してたのに全く外れ。池田は鋭いはずなんだが、左翼批判も表面的で、朝日を商業主義だ出世主義だで済ませているし、戦後知識人の名前をずらりと挙げても全く中途半端。なぜ戦後リベラルがこれほどダメになったのかキチンと切り込んでいない。そもそも新自由主義者池田にリベラル批判の資格があるのだろうか。財政再建、規制緩和、福祉切捨てを唱え、全く新味がなくなった「池田信夫の終焉」といったほうがよいのかも。2016/09/23
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