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内容説明
ルールを知るだけで、誰にでも簡単に文豪のような文章が書ける――信じられないような話ですが、これは本当です。素晴らしい文章には、他にも応用可能な、いわば「方程式」が存在しているのです。本書では、京大の名物理系教授が、科学の目で、日本の有名作品を分解・分析。名文を名文たらしめているテクニックをお教えします。「太宰の『論理』は非論理的?」「漱石の知性は漢字の多さから?!」など、新たな発見が満載。「夏目漱石の“知性”を感じさせる漢字多用」「江國香織の感情移入を誘う抽象文」など、意外に単純な作家たちの方法を使えば、明日からあなたの文章力もぐっとアップするはず。『科学者が見つけた「人を惹きつける」文章方程式』を改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bevel
2
鎌田さんの文系へのイメージは、好きな人に自分の幻想押しつけてるみたいでいやだった。よくわからない筋道で、僕はものがわかるんだぞ、と言っているようだった。最後まで読んでしまったからには、面白くないなんて言うわけにはいかないけれど、苦い気持ちで読み終えた。2011/04/17
那由田 忠
1
文章読本的なものは多くが小説類ばかりを取り上げているが、この本は小説や詩、評論だけでなく、科学や政治学の解説書、料理本まで含めて幅広く取り上げる。数行の文章を例に挙げて、語句や文節ごとにどのような効果をあげているかを数頁もかけて分析していて、とても科学者の文章と思えないほど親切ていねいな解説となっている。「名文方程式」と言えるほどの公式化に成功したとは言えないけれど、取り上げられた「名文」は、こうやって解説されると、イメージを広げるためにいかに工夫されたかがよく分かる。読書好きな人に必須の本。2012/06/16
真夏みのり
1
理系をアピールする割には文系的な解説だと思った。ただよく読むとテクニックとその効果が呼応しているのはさすが。逆に文を書きたい人は本書の与えたい効果の部分からどのような表現を使えばいいか選ぶように使うといいのではないか。例えば、お笑い小説を書こうとするなら、「大事なことはいいかげんに、どうでもよいことは正確無比に」(89頁)と読み変えれば本書の価値は物凄く高いものとなりましょう。2011/03/07
31monks
0
表紙とタイトルが挑戦的。でも構えず読んだら面白い。2012/05/22
朔麻
0
火山学者の名文解説。なかなか面白い。藤田紘一郎『笑うカイチュウ』を読んでみたくなった。2012/04/19