内容説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
明治7年に出版され大ベストセラーになった「東京新繁昌記」を抜粋し現代語訳したものである。明治も後期になると江戸時代とはかなり違った、明治特有の風俗、風習が一般化してくる。本書では行楽・生活を楽しむ当時の東京人の精神性が「見栄っ張り」を軸に軽妙なタッチで描かれている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mayu
5
明治36年に出版された最新東京繁昌記という書物を現代語訳したものだそうで、書かれている内容が興味深いのはもちろん、語り口が面白くて吹き出しそうになるところも。桜の花見と違って梅を見るときは黙って清らかな香りを吸い、梅の霊気が口から漏れるのを防ぐ。梅の本質を見抜いた者は、身体の奥深くに涼しい気配を蓄えておけるので、夏の炎天下にも暑い暑いと見苦しくうなったり、畳の上に転がらずにすむ、とか、三国志の諸葛孔明と周瑜よろしく月見をどこでするかの案をみんなで紙に書いてせーので見せ合ったり、とにかくなんか楽しそう^_^2019/08/19