ラーメン食いてぇ！（下）

著者名：林明輝【著】

講談社（2015/04発売）

• ISBN：9784063545784

内容説明

数十年の蓄積をすべて、孫娘たちに伝えようとするラーメン店店主、紅。タジクの人たちの温かさに心惹かれつつも、日本への帰還を目指す赤星。ついに、ラーメン作りの「ベストパートナー」を得た茉莉絵。「たかが一杯のラーメン」が、彼らにこんな奇跡をもたらした！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[アイアイ]

麺がピロピロした美味しさとはいかに！？たかが一杯されど奇跡のラーメンが各話を一つにまとめあげる強引さ(笑) 宇宙人の性行をみた肉体労働者の若者が教授にまで上り詰める「宇宙人かよ！」も良かった。▽レンタル

2016/08/24

[トラシショウ。]

積読消化。和解を果たしたコジマ＝小島朱美と共に紅のラーメン修業に戻る茉莉絵、不器用な孫娘とその親友の朱美にかつての食欲が才能となっていた妻の姿を見出だす紅、博学で思慮深いタジクの青年カシムと共に一路日本に向かう赤星。バラバラだった三人の心をラーメンが結びつけ、茉莉絵と朱美の両親も含め数奇な巡り合わせの元、遂に全員が同じ清蘭のテーブルに集う。とにかく自然に、奇をてらう事なく、堅実に積み重ねてきた物語が万感の想いを込めて終幕する。華やかさ鮮やかさはなくとも、命の輝きの美しさがここに在る(以下コメ欄に余談)。

2016/06/04

[nawade]

漫画の中で麺がピロピロしているという表現が出てくるが、今まで色んなラーメンを食べてきたけどそんな食感を味わったことがない。これは手打ちの麺でしか味わえないものだろうか？果たしてどんな味なのだろう？とにかく、このラーメン食ぃてぇ！同時収録されている「宇宙人かよ！」も序盤からの展開が意外性があり、かつ、綺麗だ。

2015/04/22

[やふはふ]

下巻。話が収束して行きます。後日譚が読みたいけど、読みたくない気もするジレンマ…。下巻にも短編が収録。ちょいとSFチック？です。何となくドラえもんの難しい話で有名なあのアリの話的なにおいがあるお話でした。

2015/04/24

[杉浦印字]

今どき最初から最後まできちんと計算されたマンガってなかなか読めないわけで、周到なクライマックスのラーメン伝奇ロマンにただただ拍手。「うまい」という一事が人を突き動かす様も感動的。併載の短編といい過去作といい、目的に「着実に」突き進む姿を描くのが上手いなあ。

2015/04/23