創元推理文庫<br> いま見てはいけない - デュ・モーリア傑作集

個数:1
紙書籍版価格
¥1,320
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

創元推理文庫
いま見てはいけない - デュ・モーリア傑作集

  • 著者名:ダフネ・デュ・モーリアー/務台夏子
  • 価格 ¥1,222(本体¥1,111)
  • 東京創元社(2015/04発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 330pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488206048

ファイル: /

内容説明

水の都ヴェネチアで不思議な双子の老姉妹に出会ったことに始まる、夫婦の奇妙な体験「いま見てはいけない」、突然亡くなった父の死の謎を解くために父の旧友を訪ねた娘が知った真相「ボーダーライン」、急病に倒れた牧師のかわりにエルサレムへの二十四時間ツアーの引率役を務めることになった聖職者に、次々と降りかかる災難「十字架の道」など、サスペンスあり、日常を歪める不条理あり、意外な結末あり、人間の心理に深く切り込んだ洞察あり、天性の物語の作り手、デュ・モーリアの才能を遺憾なく発揮した作品5編を収める、粒選りの短編集。【収録作】「いま見てはいけない」「真夜中になる前に」「ボーダーライン」「十字架の道」「第六の力」/解説=山崎まどか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

346
★★★★☆ デュ・モーリア後期の短編集。 流石のクオリティで明らかにハズレといえる物は無かった。 1番気に入ったのは著者が得意なダークロマンス作品『ボーダーライン』。その他、ツアー参加者が各々不幸な真実を知ったり恥ずかしい事件に遭ったりしつつもそれを乗り越えようとする群像劇『十字架の道』、映画にもなったホラーサスペンス『いま見てはいけない』、ダークな雰囲気漂うSF作品『第六の力』の順で楽しめた。 『真夜中になる前に』は恐怖を煽る雰囲気は良かったが、全体的に意味が分からず結末も納得感が薄かった…2023/03/24

紅はこべ

141
解説を読んで映画を観たくなった。ヒッチコックはかなり原作を改変してるが、『赤い影』はそうでもなさそうだから。『ボーダーライン』、この手の出生の秘密系、割と欧米作家好きだよね。「十字架の道」コメディぽかった。キリストの受難の地が舞台なのにね。まさかのSFでの締め。多才な作家だ。2018/04/30

青蓮

130
短編5編収録。表題作「いま見てはいけない」は「赤い影」というタイトルで映画になっているらしく、とても興味を惹かれています。読んでいるとヴェネチアの複雑に入り組んだ街並みが見えるよう。同じく旅情を感じる、エルサレムツアーで来た英国人達を描く「十字架の道」も聖地巡礼する人々の雑踏や喧騒が聞こえるようで、そこで繰り広げられる人間模様が面白い。SFチックな「第六の力」は死にゆく者の生命エネルギーをコンピューターに取り込もうとする話で何だか空恐ろしい。どの物語も短編とは思えない程濃密な世界を構築しており大満足の1冊2018/01/28

とん大西

122
表題作『いま見てはいけない』がなんとも不条理で理不尽。思いもよらなかった結末があとを引きます。我が子を失ったジョンとローラのイタリアへの傷心旅行。その時出会った風変わりな老姉妹。盲目の老婆が見えたものとジョンが見えてしまったもの。邂逅がなければ避けられたか。目にしなければ避けられたか。重なり、交錯した不条理のその先…なんとも絶妙ですゎ。2022/05/03

KAZOO

98
デュ・モーリアの作品は昔映画を観たときに読んだ「レベッカ」しか知りませんでしたが、この作品を読んでかなり私の好みに合う作家であると感じました。五つの作品が収められているのですが表題にもなっている作品が一番印象に残りました。映画化もされていて、ドナルド・サザーランド(今は悪役が多いですが)が出ているようで観たいと思いました。また最後の作品も変わっていてSF的な感じがします。2015/06/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8340775
  • ご注意事項