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内容説明
「政治には何も期待できない」という国民の政治不信。そして経済の低成長、野党再編、地方・女性・非正規、沖縄・日米同盟など山積する難問。しかしこうした現状は、政治を甦らせる好機でもある。NHK「ニッポンのジレンマ」で注目を集めた、1980年生まれの気鋭の政治学者が「安倍政治」の急所を衝き、マンネリ化した「左」「右」双方に語りかける。「闘え左翼! 正しい戦場で」「共感せよ右翼! 寛容の精神で」と。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
110
非常にわかりやすく論点をまとめられていて、今まであまり政治に興味を向けなかった人の入門書的な意味合いで読むのはいいと感じました。ただ若干衣に包まれている感じがして、少し前に読んだ山内昌之先生と佐藤優さんの対談に比べると迫力が足らない気がしました。2018/02/01
ころこ
34
「私が今の日本に感じるのは、自らが弱者であると認識する人々による、弱者の論理の奪い合いです。」的確な指摘ですが、著者も後年に弱者の論理に立つ危うさをみせたと批判するのは酷なことでしょうか。これを酷だと再批判することは、暗に女性を弱者だとみていることになるという再々批判を受けます。この行を書いているだけで、政治や社会の難しさを痛感します。著者の振る舞いで注目するのは、わざと批判される立場に身を置くが、それは分身であって、そのフルボッコにされる様子を分析することで社会をみているようにみえることです。著者の話が2020/08/16
saga
27
タイトルに惹かれて購入。なぜ絶望しているのか? ○民党も民○党も国民の辛さを真に理解した政治を行っていない不満があるから。そして、地方自治体の長や国・地方議員は名前を連呼するだけの選挙運動、地縁血縁で票を入れることを民意とする国民に絶望しているから。本書は残念ながらその解を提示してはいない。国際政治学者としての政策提案としては面白いものがある。ただしカタカナ語を多様する筆致には辟易したが……2015/06/17
きゃれら
18
新型コロナウイルス感染症をめぐる発言で非難を浴びてもタフにふるまう著者に対し共感が高まり、7年前から積んであるこの本を手に取った。トランプ大統領もブレクジットも予想されておらず(まあ当然)、ある意味古いトピックになってしまっているが、わが国の根本的な問題(自民党一党支配、日米同盟と対中国問題、少子化とフェミニズムetc)は当時と何も変わっていないので、鋭くスマートな論考はとても読ませる。「絶望」に立脚した上で物事をよりよくするため真剣にものを考えていく姿勢こそ、筋金入りのリアリズムなのだ。2022/02/19
しーふぉ
17
日本に絶望している人のための政治入門とあるからには最終的には希望を提示しているはずなんですが、沖縄をアジア連合の本部にするという件が希望なのか?2017/08/17