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内容説明
平安時代の貴族的な仏教に対して反抗の心を抱いた源信。浄土教の伝統を探りつつ,凄惨な地獄と甘美な極楽の様相を具体的な筆致で描いたこの書は,後世の思想・文芸に大きな影響を与えた。第2巻は,第5章から第10章まで。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
19
心静かに念仏に専心する(念仏三昧、60頁)。 天台〔宗〕では、真理をさとった心の安らぎ の位に二つある。 別教(傍点)のひとだと、 〔長い〕劫をへて修行して、真理をさとった 心の安らぎをうる。 円教(傍点)のひとだと、最低の、 悪道にあるものにさえも、即座にさとるひとが いる(270頁)。 問い。静かに心を凝らした念仏でも、 平生の心のままの念仏でも、ともに浄土 に生れるものとなるか。 答え。まごころをこめて念ずれば、 生れないことはない(280頁)。 2014/06/04
dofjopkmnbw
1
地獄・極楽についての記述に主眼が置かれた1巻とは異なり、いかにして念仏を行うか、念仏にはどういう利益があるのか、どのようなときに念仏を行うのか等、実践的な内容が述べられている。問答における様々な先人の解釈を巧みに取り入れた源信の構成の巧みさを見れば、後に大きな影響を与えたことも納得が出来る内容。2014/02/21