内容説明
“数の原子”とも言われる素数は、数学者・科学者を魅了してやまない。 素数とは、1と自分自身の他に約数を持たない数のこと。 この数字は実にミステリアスで、2、3、5、7と現れたかと思えば次は11。出没が気まぐれなのだ。 人類はこの数の規則性を明らかにするために、途方もない研究の歴史を積み重ねてきた。 なかでも数学史上最大の難題である「リーマン予想」は、素数の出現規則の解明のための最大の鍵。 それがわかれば、この宇宙の構造までも見えてくるという――。 本書では文系にもわかりやすく奥深い素数の世界を解説する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ビイーン
32
読み終わった後、素数の見方が変わり素敵に思えてくるから不思議。東工大ギャグ?寒過ぎる。2017/05/22
kochi
28
数論は数学の女王とか。その数の中でも「素数」は、古くから、数学にかかわる人々の関心を集めてきた。本書にもあるが、古代ギリシャでも素数が無限個あることが証明されていたらしい。その素数について入門的、全般的に解説する本書。自然数とは?から始まり、興味をそらさないように素数にまつわる東工大ジョーク(素敵!!)を紹介し、その後は一気呵成に、オイラー、ガウス、リーマン、ラマヌジャンなどの業績を紹介しつつ素数研究の歴史をたどる。宇宙の究極理論かもしれない「超ひも理論」にも素数が出てくるらしい。驚くしかない。2018/08/17
to boy
27
素数の魅力について非常にわかりやすくまたエキサイティングに紹介されています。ハイライトのリーマン予想の説明もわかりやすかった。素数の分布、ゼータ関数のモーメントとかが物理学と関係してくるってとても不思議な話。人類にはまだまだ未知な事柄がたくさん残っているんだなぁって思いました。2019/08/23
かず
25
★★★Audible。2018/05/12
ひろき@巨人の肩
24
Audiobookにて。読後、確かに素数に惹きつけられた。双子素数や素数ゼミ、RSA暗号といった素敵な小噺から始まり、最後は素数と宇宙の関係に迫る。素数分布を記述したリーマン予想、その中のゼータ函数のゼロ点分布と原子核のエネルギー準位との一致。時空の拡がりにおいても素数の有意性があるかもと考えると、とても面白い。2018/11/20