内容説明
テロや民族紛争の激化に伴い発達した近接戦闘兵器・機甲兵装。新型機〈龍機兵〉を導入した警視庁はその搭乗員として三人の傭兵と契約した。警察組織内で孤立しつつも彼らは機甲兵装による立て籠もり現場へ出動する。だが事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた……日本SF大賞&吉川英治文学新人賞受賞の至近未来警察小説シリーズ第一作を徹底加筆した完全版。必読の特別企画多数収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
utinopoti27
155
近接戦闘を目的として開発された「機甲兵装」を使用した凶悪犯罪が発生。警視庁は犯人を制圧すべく、特捜部所属のチーム「機龍兵」を現場に向かわせるが・・。周到に作り込まれたキャラ、破綻なく、軸のぶれないストーリー、そして何よりも寂寥感漂うカタルシスに満ちた近未来の世界観がいい。さすがは作者の代名詞ともいえる人気シリーズです。警察小説特有のひりつく緊張感に加え、力感溢れる戦闘シーン。SFは正直苦手なジャンルでしたが、あの不朽の名作「銀河英雄伝説」以来、久々に読み込みたい作品に出会えたと言えば褒めすぎかな?2018/04/13
こうじ
139
⭐️⭐️⭐️3/5 面白かった(*^_^*)土漠の花を読んで、月村さんのを読んで見ました。SFで警察もの、武器とか中国人の名前をなかなか覚えられなかったけど、後半になるにつれて楽しく読めた。アニメ化はされてないのかなぁ(^^)2015/10/29
buchipanda3
131
機甲兵装というパワードスーツ兵器を導入した警視庁特捜部の活躍を描いた警察アクション・エンタメ長編1作目。冒頭から都内街頭でテロ発生というスピーディな展開でぐぐっと引き付けて一気に読ませる。パトカーを踏み潰すのはお約束か。当局が民間傭兵を雇うという禁じ手がなされ、組織内に風穴を開ける痛快さも。色々と異色な設定が盛り込まれているが、近未来的なスマートさよりも熱血な警察ものというオーソドックスな面が前に出てくるのが意外だが面白味があった。三者三様の傭兵たちの顔見せと龍機兵を巡るきな臭さを匂わせて次巻へ。2021/08/01
starbro
114
今月3冊目の月村了衛です。「土漠の花」、「機龍警察火宅」と読み進めたため、思いっ切り期待したせいか、ピンとこない感じがしました。1冊毎に進化している機龍警察シリーズとの評判なので、本作はプロローグだと思って、2作目以降を読んでみたいと思います。また新作の「槐(えんじゅ)」にも期待しています。2015/03/30
まちゃ
113
近接戦闘兵器・機甲兵装による犯罪に「龍機兵」を擁して立ち向かう警視庁特捜部の活躍を描いたシリーズ第一作。機甲兵装や龍機兵などのメカニック、警察組織内での特捜部への反感、特捜部の突入要員(傭兵)と捜査員のキャラクタ設定などエンターテインメント要素が満載で、肩肘張らずに楽しめました。2016/10/09