集英社新書<br> イスラムの怒り

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集英社新書
イスラムの怒り

  • 著者名:内藤正典【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 集英社(2015/03発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087204933

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内容説明

06年サッカー・ワールドカップ決勝戦で、ジダンは何に激怒してマテラッツィに頭突きをしたのか。この問いかけから、イスラム教徒(ムスリム)は、何に怒っているのか、そして我々のイスラム理解はいかに間違っているか、なぜ西欧はイスラムを執拗に嫌うのか、をわかりやすく解きほぐす。ムスリムに対してしてはいけないこと、そしてそれはなぜいけないか、なども豊富な実例つきで解説。異文化交流への道を探る。【目次】序章 ジダンは何に激怒したのか/第一章 「テロとの戦い」の失敗/第二章 隣人としてのムスリム/第三章 西欧は、なぜイスラムを嫌うのか/第四章 すれ違いの相互理解/終章 ムスリムは何に怒るのか/おわりに

目次

序章 ジダンは何に激怒したのか
第一章 「テロとの戦い」の失敗
第二章 隣人としてのムスリム
第三章 西欧は、なぜイスラムを嫌うのか
第四章 すれ違いの相互理解
終章 ムスリムは何に怒るのか
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

AICHAN

36
図書館本。「(アメリカが戦争で)女性、子ども、高齢者、病人、お金がなくて逃げられなかった人たちなど、弱者を数多く殺害したことが、欧米と戦うことこそジハードと信じる若者を増やした」「世界じゅうのムスリムの怒りを掻き立てることの重大性を軽視し、戦争という手段を用いたアメリカとその同盟国は“テロとの戦い”という普遍的な課題について、ひどく愚かな選択をした」「西欧社会の思い込みというのは、異文化に対して時としてあまりに傲慢」「西欧がいう“イスラム原理主義者”を増やしている原因は西欧社会の態度にある」2016/08/04

ゲンショウ

32
らいぶらりあんさんにご紹介戴き拝読。人の不寛容を感じます。宗教を信仰する事は本来、私に帰せずの筈なのですが…。根を同じくするイスラム教、キリスト教、ユダヤ教が何故これ程争うのか?本来、共存して居た人々が何故…?強国の利害が生み出したこの状況を、改善する事すら出来無い現在の国際社会。世俗的な方法論では適わないのかも知れませんね…。2012/06/11

Humbaba

11
大切なものというのは,人によって異なる.同じ言葉であっても,それが何を指しているのかというのは異なっていることもある.相手と自分の違いを理解していないと,なぜ相手が怒りを感じているのかも理解できない.まずは互いを知ることが,歩み寄りの第一歩となる.2013/03/28

Kent Kaseda

10
すべての人に読んで欲しい良書。私たちのイスラムに対する誤解は、西欧諸国やキリスト教勢力が自身の行為・信条を正当化するために事実を歪曲したことに由来することが良く分かった。日本人のイスラムに対する無知が、この先戦争やテロリズムの種になる可能性もある。本書を通じて、イスラム教徒の考え方や信条、特に何に対して怒りに駆られるのかを知っておくことは重要だろう。2017/06/16

S.Mori

8
良い本でした。イスラム社会の人々がなぜ西洋社会に怒りを持つかよく分かるようになります。一口で言えば、西洋の世俗主義が、イスラム教をないがしろにしているのです。西洋ではキリスト教が形骸化していますが、イスラム世界ではイスラム教の伝統が社会の隅々まで浸透しています。その伝統は尊重すべきものなのに、西洋の社会では野蛮で人間性を抑圧するものとして見なされます。イスラム教やその社会が血管のない素晴らしいものというわけではありません。しかし、拝金主義が蔓延し、人間の尊厳がおろそかにされている西洋よりはましと言えます。2019/10/26

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