内容説明
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花菱清太郎が家族全員を巻き込んで始めたのは、レンタル家族派遣業。元大衆演劇役者という経歴と経験を武器に意気揚々と張り切ったものの、浮草稼業に楽はなし。失敗につく失敗に、借金がかさみ火の車。やがて住む家すらも失い、かつての義理で旅まわりの大衆演劇の一座に加わることとなったが。はてさて、一家6人の運命やいかに!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shizuka
63
父親の失敗で家族が崩壊。長男長女は消えた。家族三人で劇団に舞い戻ったあたりから、物語がぐっと濃くなる。次男坊寛二。18歳。少しだけ知能が遅れている。ずっと純真な子供のよう。そんな寛二の語りは物語を柔らかく演出する。虫の息だった劇団がダメ親父の実力でだんだんと有名に。満員御礼が続いていたそんな時父親を支えていた母親が姿を消す。母親から寛二への手紙。込められている母の愛に涙。劇団が大きくなるにつれ、兄も姉も戻ってきた。けれど母はいない。母はいまどこにいるのだろう。寛二は「母恋旅烏」になった。会える日を思って。2016/12/04
紫綺
55
2004年出版、双葉文庫にて読了。どさ回りの大衆演劇一座、家族の成長物語。笑える、感動する、面白い♪2019/09/21
90ac
40
かなり前から気にかけていた作品。大衆演劇の座長というと梅沢富美男さんが頭に浮かぶが、この作品の花菱清太郎は才能はあるがダメオヤジ、というイメージ。ユニークな家族の様子も荻原節全開で読んでいて楽しい。タイトルは類に漏れず「・・タビドリ」と読んでいた。これは芝居の演目だが、この大衆劇団の家族の演目でもある。母を想う寛二君や父の切なさが漂う。ラストが尻すぼみになった感じで残念。2016/01/07
reo
27
花菱清太郎は大衆演劇の一座を立ち上げたのはいいのやが、持ち前の思いつきと出たとこ勝負で借金が嵩み家計は火の車。件の清太郎、家長の面目で家族レンタル業ちゅう商売を始めよった。これがまたハチャメチャで大概笑らかしてくれる。中盤から後半にかけて清太郎は、恩義のある大柳団之助の倅(ボン)孝助の一座に加わるのやが、家族の絆を保とうとすればする程、バラバラになってまう。その辺の機微をぼく(寛二)の視点で下ネタも交え面白おかしく読ませてくれる。「おもしろうてやがて悲しき母恋旅烏」という感じやね。読ませてくれまっせ。 2018/02/24
そのぼん
23
大衆演劇の一家の紆余曲折を描いた物語でした。 極貧で、結構大変なことになっているこの一家の現状ですが、そこはかとなく明るくて、笑える雰囲気でした。重松清の作品とも通じるような、前向きなお話で元気を貰えました。2012/11/12
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