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内容説明
「相馬野馬追」というお祭りをご存じですか? 福島県南相馬市を中心に開催される馬のお祭りで、戦国時代から千年以上の歴史があり、国の重要無形民俗文化財にも指定されている伝統文化行事です。しかし、東日本大震災で、開催地の南相馬市が地震と津波に襲われただけでなく、福島第一原発からの放射性物質の被害で、伝統の馬の祭りは中止せざるをえなくなりました。避難指示により、育てていた家畜を残して、ふるさとを離れなければならない事態に…。本書は、南相馬市の野馬追に深くかかわる家の少年に密着して書かかれたノンフィクションです。飼い主を失って餓死したり、助けられても、あばら骨が浮き出るほどにやせ細った馬たち…。震災のときは小学6年生だった少年が、被災馬を助ける手伝いや、野馬追復活までのさまざまな体験を経て、あたり前だと思っていた日常や馬への愛情、地域をひとつに結ぶ伝統行事の大切さに気づいていく成長物語です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
43
昨年念願の相馬野馬追を見に行けました。ツアーだったので指定の席では馬の迫力を肌で感じる事が出来ずに悔しい思いをしました。様子が判ったので、今年こそはと楽しみにしていたのに行く事が出来ませんでした。そんな時に手にした本。奇しくもつい最近読んだ災害救助犬レイラの飼い主村田忍さんも出てきて懐かしかったです。相馬には野馬追の為の馬がたくさんいるのに、馬の獣医さんは一人だけで忍さんが手伝っているのです。311の震災後、野馬追の祭場である雲雀が原祭場も除染されました。被災者だけではなく動物たちもが幸せにと願います。2016/11/13
雨巫女。@新潮部
10
《私-図書館》野馬追の祭りは、知らなかった。三代続けてるこの祭りは、続けて欲しい。2015/03/12
らいしょらいしょ
1
これは是非一度見に行きたいイベント。いや神事でもあるのね。少年が、野馬追に本当に向き合うまでが書かれている。野馬追自体よりも、被災した現実が多い気もするが、馬たちの被災について、ここまで書かれてあるとは。馬好きにはつらい… 放って置かれた馬たち、流された馬たち。「生きてるんだから、助けるのは当たり前」とオトコマエな獣医さんが素晴らしい。でもどうぞご自分もいたわってください。この野馬追が、これからもずっと続きますように。2017/07/04