内容説明
日本史のなかで暗躍した“漂泊する民”の姿を、「鬼」や「天狗」、「河童」、「天神さま」といった普段、妖しげなイメージを抱く存在の由来や実像に迫ることで、浮き彫りにしていく。
※本作品は紙書籍から表紙画像の一部が異なっております。また、口絵または挿絵の一部が未収録となっていますのであらかじめご了承ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
七澤
1
普段怪談ばかり読んでるから、こういった切り口は新鮮で面白かった!2023/02/24
コオロ
1
鬼の正体は製鉄と鉱山に関わるアウトサイダーであるという説にこだわった本。話半分に読んでいたが存外にしっくりくる説もある。「~ではないだろうか」で〆た話が、次項で根拠として扱われ、仮説に仮説が積み上げられていくMMRテイストを久々に堪能できて良かった。2022/07/16
Junichi Watanabe
1
読了。律令制の外にいる人間を鬼もしくは鬼と関係性があるとした論。あながち間違いではないと思う。構成としては他からの引用が多く筆者のこじ付けなのでは?と思う所がある。2021/04/25
出口求
1
切り口が面白い!立ち読みして即購入を決定した本。鬼、忍者、天狗等日本の神話や昔話に登場する「異形の者たち」の正体とは一体なにか。それは実は単なる空想ではなく実在した、歴史の表舞台に出る事のない「まつろわぬ民たち」なのである……。全内容が真実か否かは不明だが、それを除いても考察自体が面白い一冊。2011/05/18
makkachinn
0
多々良の民や鬼の話など日本の神話で伏される側にある人たちに焦点を絞って展開していく。荒神を祀っている地域に住んでいるので興味深かった。・川下に起きた水銀中毒や貨幣鋳造のための鉱石や炭の調達など、製鉄関係について専門的に掘り下げたらもっと良かったかもしれない。2017/12/17