内容説明
余命6ヵ月を宣告された放送作家の三村修治。死を前に思うのは最愛の家族のこと。みんなを笑顔にしたくて20年間バラエティ番組を作ってきた。妻と息子にも、ずっと笑顔でいてほしい。修治は人生最後の企画を考え抜き、決めた。妻に、最高の結婚相手を遺そう。笑い泣きが止まらない家族小説。内村光良主演で、連続ドラマ化決定!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そる
245
主人公三村修治の「お茶の間が笑顔になる番組を作る」という姿勢が貫かれ、仕事仲間も影響され、家族も見習うべく頑張る。妻の結婚相手として選んだ伊東もいい人で、悪い人出てこない話。そんな三村の言う言葉が素晴らしくて、息子に宛てた手紙も号泣。書くと出来すぎな感はするけど読むとそんなに立派感はなく、庶民的でとても良かった!笑えるし泣ける!「仕事の愚痴を言おうものなら、こっちも一言、言ってやろうと思っていたが、どんなに忙しくても文句一つ言わなかった。(中略)あんなに忙しいにもかかわらず、いつも楽しそうに笑っていた。」2019/12/13
小説を最初に書いた人にありがとう
140
テーマは余命少ない放送作家とその家族の話で重たいテーマのはずなのな軽妙な話で終始笑いがあった。余命少ないなかで自分の奥さんの結婚相手を探すという突拍子もない話なのにいい奥さんと息子に何度も泣かされてしまった。見つけ出した結婚相手がいい人なのにどうしても納得が行かない気持ちがつきまとった。。自分のことではないのに嫉妬かな。この気分、東野圭吾の秘密を彷彿とさせた。話がホントに面白かったのは本物の放送作家が書いているからだろう。2016/10/05
紫綺
114
単行本にて読了。ちょっとしたこと、何でもないことでも笑いに換える・・・とても大事なことだと思う。2017/04/15
mincharos
108
内容全く知らずに読んだけど、余命モノだったのかー。読みやすくサクサク読めて、余命モノなのに軽く読了。旦那が死ぬっていうのに、そんなすぐに再婚のこととか考えられないでしょーって思って読んでて、エピローグで安心した。彩子さんの愛情の深さに感動!「結婚」に関してもリアリティがあって、夫婦の二人の会話や距離感に共感。一人息子の陽一郎がパパとママのがんばりをちゃんと理解&尊敬していて、自分もがんばろう!と実行しているところがすごいなと思った。ほんと素敵な家族。息子と二人きりの散歩のシーンが泣けた。2017/11/30
ゆかり
108
何を勘違いしていたのか、ノンフィクションだと思って購入。ノンフィクションゆえに、そりゃ感動的な話だろうと読み始め、少し読んだところで小説だと気付いたバカな私。ちゃんと文庫の裏に【家族小説】って書いてあるのに…。でも、ノンフィクションでなくても、感動した。病気のことを知らされて、夫が自分の代わりに婚活をしていたのを聞いた後、彩子がひとりの時に呟いた「普通でいいのにな…」って言葉に、涙。最後まで夫婦でいられたら、何も特別なことはなくていいんだよね。私も、夫と普通に笑ってずっと一緒にいたいと思う。2016/10/22
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