幻冬舎単行本<br> わたしたちはその赤ん坊を応援することにした

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幻冬舎単行本
わたしたちはその赤ん坊を応援することにした

  • 著者名:朝倉かすみ【著】
  • 価格 ¥1,232(本体¥1,120)
  • 幻冬舎(2015/03発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344027268

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内容説明

ガンになったわたし、笑われてばかりのフージコさん、産む女になりたいスミレ……不器用な女たち。そんな彼女たちを遠くから見守る視線。慰めや励ましはなぜ届かないの? うまく受け取れないの? ビターで不思議な7つの世界。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風眠

80
実に勝手なファン心理、産めよ増やせよの未来版、自分の不幸と他人の不幸、町の結束を乱す者は裁判という地元ルール、部下の相談にのる「いい上司」を気取ったはずが返り討ちにあう男、いつもムスッとしている女が抱える哀しみ、愚鈍を装いながら周りの人間をよく観察しているフージコさん。人を食ったようなシニカルな視点、思わず苦笑してしまう描写。独特な文章表現で、作家の意地の悪さを出しつつも、ふいにホロリとさせるバランスが実にいい、朝倉節全開の短篇集。フージコさんがいい味出してる『お風呂、晩ごはん、なでしこ』が一番好き。2015/07/11

なゆ

72
朝倉さんしか書けないよなぁ、こんなにひねくれた短編集。帯の〝どこかで誰かがあなたの味方〟の文にほっこりしたイメージで読み始めたもんだから、あらららら~って苦笑いしながら読んだ感じ。ビターというか、シニカルというか。「森のような…」は微妙なファン心理のソコをほじくっちゃうの?って感じだし、「ニオイスミレ」や「地元裁判」は何故かそこはかとなく怖い。「相談」の空回りなイタさとあっけない終わり方に笑い、「ムス子」と「あなたがいなくなっては…」は複雑な気持ちに。最後はフージコさんの日常を小さく応援しつつ楽しく読了。2015/04/28

あつひめ

66
一作目で、ん?ん?これってあの人たちのことかぁ?と思いながら読み、今回は何を訴えようとしてるんだぁ?となかなか踏み込むことができずに文字面を追ってしまった。人の弱いところ、皮肉やなところとか、人が隠したがっていることがサラリと語られている気はした。人は応援しているようでいて、心の中では反対なことを思うことの方がきっと多いはず。そんな人間の真の姿が表されているのかなぁ。フージコさんのおっとりした雰囲気で最後まで読んでよかった…と思ってしまった。2016/03/22

ゆみねこ

65
強烈な皮肉の効いた短編集。「森のような、大きな生き物」は、誰もが知っているあのスポーツ選手たちのこと。この1編と「お風呂、晩ごはん、なでしこ」は好きだけど、残り5編は苦手でした。2016/03/28

千穂

43
図書館にて鮮やかな表紙絵に惹かれて借りて来た。「お風呂、晩ごはん、なでしこ」のフージコさんは他人に色々言われちゃうところ何だか自分みたいで憎めなかった。でも彼女なりの小さな幸せ求めて生きているのを応援したくなる。2021/01/23

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