内容説明
科学研究で失敗知らずなのが天才科学者、と思い込んではいないだろうか? 実は、あのダーウィンもアインシュタインも、大がつくほどのミスをやらかしているのが現実だ。しかし、天才が天才であるゆえんは、その失敗が科学上の発展の原動力になっていたり、深い教訓が得られるものだったり、後生で失敗が失敗でなかったと判明したりするところにあるらしい。ポピュラー・サイエンスの名手が贈る、偉大な失敗を鑑賞し、学ぶための科学読本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
127
5人の科学者ーダーウィン、トムソン、ポーリング、ホイル、アインシュタインーの有名な理論とその科学者たちが犯した失敗や理由が述べられています。それぞれ1名に対して2章が割り当てられていてわかりやすく書かれています。トムソンとホイルについては私は今まで知りませんでしたので、参考になりました。それぞれの科学者の考え方が影響しあっていたこともわかりました。2015/12/18
壱萬参仟縁
31
2013年初出。本書は、生命や宇宙の謎を解明しようとする注目すべき研究活動の一部(10頁)。本書の目的:真に偉大な科学者にスポットを当て、意外な過ちの一部を紹介、予期せぬ影響を追うこと(17頁)。重要なのは、ある生物の変化しうる特徴と、その環境とのあいだの相互作用(48頁)。ダーウィンは数学が苦手で家庭教師と勉強、『種の起源』は定性的(65頁)。意外。彼曰く、「往々にして無知は知よりも自信を生むものだ」(80頁)。名言か。2015/09/18
超運河 良
22
自然選択を融合遺伝で、熱伝導率の変化を考えずに地球の年齢を計算し、DNAを三重らせんで解き、宇宙を変化しないものと結論付けた。宇宙の膨張を予測せず、一般相対性理論の方程式に宇宙定数を加えた。たとえ結果としては誤っていた説でも世界の有様について深く考えた大きな仮説というのものは、それ自体として大きな意義のあるものである。それ以上に競争、間違いを認めたくないという感情、単純な見落とし、実に人間ぽいことが積み重なって出来ている。その時にこそ自分を受け入れる器があったからこそ偉大なる成功になる。 2015/11/13
陽@宇宙望遠鏡⭐︎星と宇宙とロケットが好き
20
昆虫こそ至高!大興奮。ダーウィンの自然選択(進化論)の件、自然選択には長期的な"戦略計画"のような目的論的ではない。試行錯誤のプロセスだ。先日の近畿大学の卒業式での堀江貴文の贈る言葉が想起された。DNA螺旋構造と宇宙や原子の構造、ミクロの世界とマクロの世界は同じ法則があるのでは?との私の疑問に、一歩近づく一冊。時間の概念。インド哲学と聖書の対比。2015/04/20
R
19
進化論から一般相対性理論まで、生物、物理、化学、数学における科学者たちの偉大なる発見と、失敗を解説した本でした。なんちゃって理系大学出身者には大変刺激的というか、大変勉強になる内容で、重要な発見の経緯と内容がわかりやすく読めました。本題については、どんな天才でも失敗をする仕組み、背景というのは一般の人間と変わらないという印象を受けるもので、考えを批評にさらす大切さについて、深く感じ入りました。研鑽は一人では成せぬものですね。2016/03/16
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