内容説明
テレパシー・記憶の増強・AI……
SFの世界が現実になる!
脳研究やテクノロジーの進歩により、心の仕組みと働きが劇的に解明されつつある。さらに科学の進歩がつづくならば、われわれの能力や可能性は飛躍的に高まり、驚異の未来が開けるという。
たとえば、心で考えるだけでものを動かしたり、感情や感覚をインターネットで送ったり、記憶や知能を強化することもできるようになったりするのだ。
理論物理学の権威であり、語りの名手でもあるカク博士が、自然界最大の謎といわれる「心」を題材に、壮大でワクワクする旅へと誘う知的エンターテインメント!
NHK「NEXTWORLD 私たちの未来」出演の理論物理学者が綴る第一級のサイエンス・ノンフィクション。ニューヨーク・タイムズのベストセラー1位を獲得した話題の書!
[内容]
第I部 心と意識
第1章 心を解き明かす
第2章 物理学者から見た「意識」
第II部 心が物を支配する
第3章 テレパシー
第4章 念力
第5章 記憶や思考のオーダーメード
第6章 天才の脳と知能強化
第III部 意識の変容
第7章 夢のなかに
第8章 心は操れるのか?
第9章 意識と精神疾患
第10章 人工知能
第11章 脳のリバースエンジニアリング
第12章 心が物を超越する
第13章 心がエネルギーそのものとなる
第14章 エイリアンの心
第15章 終わりに
補足 意識の量子論?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つきかげ🌙
44
物理学者である筆者による脳に関する様々な考察。意識とは何か(ユーモアとは何か)、脳の生物学的進化、BMI(Brain Machine Interface)、天才の脳、夢、人工知能、記憶のアップロードなどなど。かなりの分量があるが、論旨が非常に明快で読みやすかった。脳といえば東野圭吾の作品によく出てくるが、更につっこんだ未来的・宇宙的な視点で書かれている。面白かった。2018/06/05
踊る猫
27
なかなか面白い。聞いたこともなかった書き手の本だったのだけれど、門外漢の私にも分かりやすく意識や心の謎について解き明かしてくれる。未来を決して薔薇色に描いておらず(AIに関しても冷徹に整理し)、しかしペシミスティックになることもなく、ジャーナリスティックな態度で描き切っている。読んで元気が出るかというとそうでもないのだけれど、この議論を踏まえた上で未来を見据えるのも悪くはない。ナノテクノロジーやバイオエシックスなど、考えなくてはならない問題は山積みだ。それらを考える上で、本書の議論は避けて通れないと思った2019/06/02
em
17
どれも興味を惹く話題で、好奇心と怖さがつのる。全ての危険な精神疾患を取り去り、弱さを補いAIを組み込む、仮にこれらの技術が確立した何世代か後を想像すると、それは今ある人類とは似て非なるものに思える。著者は、不死を望まない人はいないという前提に立っている。ウィルスや異物を攻撃する自然のナノロボット(免疫細胞)が、老化プロセスを攻撃しないのはなぜなのかと思いを巡らすことはない。未来を牽引する人の思考とはそういうものかもしれない。私自身は不死どころか150年でも御免こうむるが、知りたい気持ちだけはある。2017/12/05
赤い熊熊
17
人の考えていることを観測装置で感知できる。考えただけで機械を動かすことができる。ということは原理的に可能らしい。テレパシーやら念力やら、章のタイトルを見ると胡散臭い本のように思えるのだが、内容は至ってまとも。オカルトや疑似科学の本ではなく、現在の神経科学のようすと、その延長線上にはどんな応用としての技術が可能と考えられるのかについて書かれています。意識をアップロードしたりダウンロードしたりできると、どうなるんだろうか、そんな事を考えながら飽きずに読むことができた。2016/11/12
たばかる
16
脳関連の医学と工学の紹介。前半部で脳の物理的な構造と機能を提示しながら、その発見からもたらされる技術的な科学の進歩をSFの例を挙げて記す。具体的にはテレパシー=思考伝達、念力=機械義肢•カトム開発、マインドコントロール=ゲノム編集や薬剤投与など。後半部では意識に焦点を当て、精神疾患や人工知能など現代問題と臨死体験やエイリアンとのコンタクトなどオカルトにまで触れる。2019/05/03
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