内容説明
「私はいつも誰かに振り回される」と嘆く河埜日向子は、友人が代表を務める会社でパートとして働く43歳の主婦。実家の相続や姑と
の同居、娘の反抗期、理解し合えない夫……と、次から次に降りかかってくる災難を互いに慰め合うため、ベテランパート仲間と今日もしゃべりまくる。いくつになっても、女の行く先は険しくて――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いぼいのしし
36
知り合いの主婦の愚痴を聞いているようで、妙にリアルな感じがした。『本当にえらい人は、自分で言わなくても人が言ってくれる。自慢する人は、自分が言わなきゃ誰も言ってくれない』というのはなるほどと思った。2022/03/16
優希
35
面白かったです。馴染みの主婦の愚痴を聞いているようで妙にリアルでした。2023/12/05
エドワード
22
43歳の日向子はのんきで争い事の嫌いな平凡な主婦だ。同級生が経営するネットショップでパート勤め。彼女の周りに次々と現れる<しょうがない人>、歩く自慢・従姉の典子、メリー・ウィドウ・姑の政江、ドラマティックな後輩・文、息をするように嘘をつく狸男・大出徹。前半は思いきり笑わせるが、後半は、日向子の両親の老後と実家をめぐる家族間の大バトルに急転回する。ホワイトカラーの妻の日向子と、ヤンキーな妹との行き違い。無視した、見下した、行き交う言葉、感情のもつれ、リアル過ぎて苦笑いしか出来ない。誰もが身につまされます。2015/10/21
なるみ(旧Narumi)
21
40代の奥様達をコミカルな雰囲気で描いた連作短編集でした。2018/04/29
カッパ
20
日向子さん偉いなあ。のほほんとしたお姫様体質だなんていいながら面白い、いやしょうがない人に囲まれてる。職場のお客や従姉や学生時代の後輩は序の口。可愛い中2の娘は思春期モンスターだし、義理の母はなんだか面倒臭い。その上に実親をはさんだ妹とのトラブルとくる。夫は味方にならないし、はてまた彼女はお姫様のままでいられるか?2018/07/13