講談社学術文庫<br> 日本語とはどういう言語か

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講談社学術文庫
日本語とはどういう言語か

  • 著者名:石川九楊【著】
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • 講談社(2015/02発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062922777

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内容説明

「はるかぜ」というと温かい、「シュンプウ」というと何かちょっと厳しい感じがするというようなニュアンスの違いを、われわれはごく日常的に感じて生きている。それは日本人が繊細であるというより、日本語の構造が繊細なのである。アルファベット文化圏の「言語学」では捨象されてきた、漢字文化圏の書字言語の諸現象。中でも構造的に最も文字依存度が高い日本語の特質をとらえた、石川日本語論決定版。(講談社学術文庫)

目次

学術文庫版 まえがき
文 篇
序 章 日本語の輪郭
第一章 日本語とはどういう言語か
第二章 日本語の書法
言 篇
第一講 日本語とはなにか
第二講 文字とはなにか
第三講 日本文化とはなにか
第四講 日本文化論再考
第五講 日本語のかたち
第六講 声と筆蝕
第七講 文字と文明
あとがき
初出一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐倉

9
日本語という言語は漢字、カタカナとひらがなと言う三種類の文字。そこに話し言葉を含めた総合体である……という論は同意できるし、言語学は音に寄りすぎているのでは、という問題提起も興味深く読めたが、学術や社会、若者に対して物申す!みたいな雰囲気がどうも……基本的には日本文化論の亜種の域を出ていない。第2章で縦書き横書きについて学生に両方で同じ内容を書かせたら、前者は纏まりのある文になって重みが云々、後者は文が軽くなって…みたいなのとかそれ賢いハンス効果出てない?とかちょっと頷きかねるような論説もちらほら。2023/03/31

isao_key

7
2006年に刊行された本を文庫化。本題となっている「日本語とはどういう言語か」は第1章に掲載する。この文を含めすべて過去に発表した内容が元になっている。主要な主張は、近世まで溶融していた音訓を幕末に国学(ひらがな学)と儒学(漢文学)が分化、進展し、かつての和語に代わって、漢字の背後に西欧語を貼り付け漢字と漢語を再生した。それが西欧語の翻訳運動である。和語と漢語と西欧語(ひらがな語と漢字語とカタカナ語)の三重三複線として近代日本語は誕生した。これらの文字があったから、日本はいち早く近代化を達成した、とある。2015/07/31

陽之理

4
この人の文章は昔から目にとまったら読んでる。書は見たこと無いが、書を通じた思想がとても日本人としてしっくりくる。2016/08/02

Akiro OUED

3
倭人は、中国大陸から積極的に文化を輸入した。今の日本語でカタカナ語が幅を利かせていることを見れば、倭人が大量のハイカラな漢語を大和言葉と同居させたと見るのは自然だ。でも、ひらがなとカタカナが日本語の中国語化を防いだ、という仮説が面白い。言語学者にとってはトンデモかもね。2023/07/25

oDaDa

2
言語が文化を規定する。2016/03/01

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