内容説明
行きたい場所は全部行く、食べたいものは全部食べる。そして読みたい本は全部読む! あっちへ飛んでこっちへ走る、椎名誠の365日をわしわし綴った「移動本読み」エッセイ集。
※本書は、一九九五年四月に本の雑誌社から刊行された単行本『むはの哭く夜はおそろしい』を改題し文庫化した作品を電子書籍化したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hnzwd
39
本などいらない〜というタイトルとはうらはらに、本のタイトルが満載のエッセイ集。作者の本とは離れられない日々が軽いタッチで描かれます。表題作はついに本の話が出ずに終わるかと思わせておいて、、草原でそれを読むか。草原で読まなきゃいけない本なのか。2014/07/08
あび
6
久々に椎名氏の岳物語を読んだついでに、もっと読みたくなり本書を手に取った。まずタイトルが良い。『本などいらない草原ぐらし』。世間の騒がしさから離れ、草原で寝そべり何もかも忘れ、ただ流れていく時間を、空を見上げながら肌に感じる光景が目に浮かぶ。本を手に取り、何処か遠くに精神を送る必要なんてない。充分に俗世から離れ、ゆっくりとした時を過ごせる広大な草原の大地に羨ましさを覚える。僕もそんな人生を送りたいものだ。2015/10/22
東森久利斗
3
隣の芝生は青く見える。面白本の話を聞きたい。他人の読書ライフは刺激的。他人の読む本は読んでみたくなる。いつ、どこで、その本を手に入れたのか、どこで、どの本を読むのか。車で書店に出かけ新刊を山のように買い、町を歩き回って古本を入手。会津の山奥、モンゴルの平原にも、気になる本を連れて行く。世界中のどこにいても何かを読まずにはいられない、旅と本への愛情に満ちあふれたエッセイ。活字中毒者必読。"読みたい本"リストに追加、魅力的な本の数々。古書店巡り、足で歩いて探す楽しみ。2021/12/24
Maumim
3
いくつも書名が出てくるなかで、彼との共読本は「ワイルド・スワン」、「ニホン語日記」、「真夏の成層圏」、「ロビンソンクルーソー」、「十五少年漂流記」、蔵前仁一のゴーゴー・シリーズくらいしかない。文章のリズムはすきだし、共感することも多いけれど、いかんせん興味の対象が違いすぎて、世の中にはずいぶんいろいろな本があるのだなあ、と感心しつつ読み流す。仕事が暇な時に、読む。雨宿りの店先で、いすを出してくれたので、読む。待ちぼうけにあっている時間に読む。停電の時に読む。寝る前に読む。スキマ時間に読むのにちょうどいい。2015/05/21
にやり2世
3
好みの本でその人の視点がわかるものなんだ、と当たり前のことに気づく。手巻き寿司のイラストかわいすぎだ。2013/10/28