文春e-book<br> 老耄と哲学 - 思うままに

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文春e-book
老耄と哲学 - 思うままに

  • 著者名:梅原猛
  • 価格 ¥1,629(本体¥1,481)
  • 文藝春秋(2015/02発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163901985

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内容説明

日本の自然は、私がずっと「草木国土悉皆成仏」という言葉で考えてきたような慈悲に満ちた自然ではなかった――。東日本大震災という未曽有の災害を、著者は近代文明の理念を揺るがすものととらえ、自らの哲学をも厳しく問い直す。最後の教養人であり、大哲学者による、二十年以上続く東京・中日新聞連載のエッセイ最新刊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オカピー

8
「老耄」について、「老」は70歳を指し、「耄」は90歳を指す(あとがきより)。言葉も知らず、購入しました。まだまだ梅原さんの年齢には、達していないですが、「肉体の衰えを自然のことと受け止め、求めず、願わず、怒らず、悲しまず、一日一日を無事に過ごすのが最も良き生き方であり、それが長生きへの道である。」(本文より)。年を取る、年齢を重ねるとはどういうことか、改めて考えさせられました。2024/06/30

nizimasu

7
新聞連載のエッセイをまとめたものだけれど、その内容は多岐にわたる。哲学では天台宗の教えから「草木にも仏性が宿っている」と説いたかと思えば、突然、水木しげるとの対話で戦争時代を思い、折々似なくなった人への随想、自身が手がけた「ヤマトタケル」のエピソードから歌舞伎へのあれこれにまで、まさに思索の連続。半沢直樹の感想すら出てくるのは、とても80歳を過ぎたとは思えないバイタリティ。白眉は、その健康の秘訣で、食事を楽しみ、性欲の衰えを嘆くことなく、人付き合いを減らしていき、気ままに生きるという。何だか味わい深い2015/03/28

koji

6
軽妙洒脱。プラトンから半沢直樹まで、縦横無尽に語りつくします。生きるヒントが溢れていました。中でも印象に残ったのは「怪物マチコミ」。水木しげるの漫画で、この怪物に狙われた人間は、昼も夜も原稿書きに悩まされ、脳の中のアイデアを生産する機械を壊され、脳みそが軽くなる病気に罹るというもの。みのもんたの例えが秀逸です。つくづく戒めたいと思いました。もう一点。首領型と参謀型。参謀役に慣れた人間には度量や判断力が欠如していることもあるとの指摘も戒めです。時に思い切り首領型の行動をすべきと思いました。山本容子の装画◎。2015/10/01

たこやき

6
アッパラパーな表紙につられて買って読んでみたらユルっとした文章の中にアイヌ・縄文文化に対する造詣や西洋哲学の教えからの脱却、鈴木大拙の禅の教えの不十分さなど今の私が食いつきたくなる話題が随所に散りばめられていて更なる読書欲が刺激される一冊であった。それにしても梅原先生が風の谷のナウシカを読んだらどのような感想を書くのだろうか。これからは自分の学問に時間を割きたいとおっしゃってたのでナウシカを手に取ることは無いかと思う分ちょっと気になる。2015/08/19

takao

2
ふむ2021/01/08

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