すべての戦争は自衛意識から始まる - 「自分の国は血を流してでも守れ」と叫ぶ人に訊きたい

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すべての戦争は自衛意識から始まる - 「自分の国は血を流してでも守れ」と叫ぶ人に訊きたい

  • 著者名:森達也
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • ダイヤモンド社(2015/02発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784478029251

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内容説明

仮想敵国に対する恐怖と危機意識が高まる中、集団的自衛権の行使容認に代表されるように、戦後日本の理念であった9条による「非戦の平和観」が大きく変わろうとしている。戦火が引き起こす悲劇への想像力を失ったまま「自衛」を叫ぶこの国は、どこへ向かうのか。取り返しのつかない事態を避けるため何ができるのか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

37
刺激的な題名だが、森さんの言っていることはきわめて真っ当だ。20世紀に入ってからの世界の戦争は、過剰な自衛意識がもたらしている。そして、戦争の記憶として私たち日本人は被害ばかりが目立ち、加害者としての視点が希薄だ。そこから目を背けていると、どんどん矮小化されてしまう。立体的に戦争を記憶することの必要性を説いている。森さんは私たちの凝り固まった頭をほぐしてくれる天才だと思います。2019/05/24

skunk_c

19
この人の肌感覚というか、感性が好きだ。まず常に自分を主語にして語る。自分にわき起こった感情から逃げない。でも感情論で書いているわけではない。徹底的に考えようとし、読み手にもちゃんと読み、考えろと迫る。「抑止」について書いた部分では、「リスクとコスト」の重要性を説くなど、実はきわめて理性的だ。本書でも左右いろんな人からネットで叩かれた話を書いているけど、意に介さない。胸を張って自虐する。「加害意識は大切だ」と。本書のタイトルが内容のほぼすべてを言い尽くしている。僕はそれに激しく同意する。2015/02/24

魚京童!

17
魔の山が現実になりつつあって怖いのです。2015/11/23

りり

13
彼はいつでも日本や世界で起こった出来事に対して〝慣れないように”しているように思う。色々なことに慣れてしまったら、流されていつの間にか受け入れてしまうのを恐れているのかもしれない。大きな声で主義主張を叫ぶのではなく、受け入られ易い意見を言うわけでもなく何も言えなくなった時は「何も言えない」とそのまま自分の意見を加工せずに述べる。非常にシャイな人ではないか?と思ってみたりする。しかし頑固で面倒くさい人でもないかな?とも想像したりもしてみる。2015/07/11

あきこ

10
森達也、彼の視点は正しい。言われてみれば誰もがそうだとわかることを言っているだけだ。だけど他にそれを言う人はいない。それが今の日本なのだ。こうして当たり前のことを勇気を出して本に書くこと、そして私はそれを読んでなんだか安心する。言う人がいなくなったら、誰もが口を閉ざしたら、それはこの国が終わる時なのだ。大げさに聞こえるかもしれないが、一主婦の私でさえ危機感を感じる今日この頃だ。そしてこの危機感がマヒしないように森さんの本は読んでいこうと思っている。2015/05/08

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