内容説明
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少年時代に敗戦を体験した著者が、長年にわたって抱き続けてきた疑問―日本はなぜ、世界を敵にまわし「負ける戦争」を始めてしまったのか? 明治維新で国家を建設し、西欧を懸命に追いかけてきた日本の間違いは、一体どこにあったのか。「富国強兵」「五族協和」など七つのキーワードをもとに、日清・日露戦争、満州事変、そして「大東亜戦争」へと突き進んでいった近代日本の謎を解き明かし、長く曖昧にされてきた戦争の真実に迫る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
8
幕末から太平洋戦争開戦まで。幕末・明治維新期は薩摩(島津斉彬~大久保利通)を中心に、富国強兵という概念がどのように作られたのかが記される。ポイントは山県有朋。大久保は富国を最優先にしたが、大久保の死後、山県が強兵を富国と同格にした。日清戦争~韓国併合期は伊藤博文を中心に、朝鮮の植民地化に反対だった彼がいかに挫折し、やがて日韓併合に至るのか、日清戦争と日論戦争の違い(国際戦略がなかったか、あったか)などが記される。日中戦争~太平洋戦争直前期は近衛文麿を中心に記される。近衛の「ぶれ」が昭和の歴史の不幸だった。2016/12/26
大森黃馨
3
本書にての収穫 今まで日露戦争以前の人物は神の如く立派で以後は酷く劣化したという意識があったが実は以前の人物も以後の人物とそれほど大差は無いという事 素晴らしい書ではあるがシベリア出兵等ぼかんと抜け落ちている時代があるのがどうにも気になってしまう だが私には氏を賞賛したり貶したりする資格はあるのだろうか歴史を学んでいると己の判断基準はは実は小市民のちんけな意識に過ぎないのではないかと疑ってしまうとある組織について言及するならばその組織について精通しなくてはならないだがその時はいつ来るのか 2022/10/29
aki
2
さすが田原総一朗、読みやすい。幕末、明治維新から太平洋戦争開幕にいたるまでの近代日本の歴史をコンパクトに紹介。相当に大部の本だが、駆け足感があるなあ。オビにもあるように「なぜ戦争に踏み切ったのか」がテーマだが、肝心の太平洋戦争前夜の描写が駆け足すぎて、ものたりない。原因を政治・軍事のメカニズムの不具合に帰しているが、それは違うでしょ。なぜ負けるとわかっている対米戦争を引き起こしたかといえば、戦争に勝つことより、大事なものがあったから。それはメンツ。陸軍のメンツ、海軍のメンツ、近衛のメンツ。天皇制のメンツ。2017/01/21
metaller
2
明治維新~太平洋戦争まで、日本がいかにして戦争に突っ走っていったのかを総括。 興味深いのは二二六事件の背景として、今までよく大不況や農民層の疲弊が原因と言われていたが、実はそうではなかったのではないか、という提言。 それから、統帥権という化け物。近衛文麿という戦争直前の首相であるが、首相としての資質がまったく欠如していたのではないかと思われること。 んんん、勉強になった。終戦記念日にもういちど戦争を振り返るための良書。2013/08/10
kumaso24
1
日清日露戦争から満州事変、日中戦争、太平洋戦争までの動きが良く理解出来る一冊。 維新の元老が居なくなり、政党が政争をしている間に陸軍がクーデター、政治家暗殺、満州の暴走、北京、南京、上海への侵略。 負けることが分かっている米国との戦争に突き進んだ詳細が良く理解出来た。2017/05/31
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