内容説明
1994年、後の薬屋店主・秋は火冬と名乗っていた。ドラッグストアでアルバイトをしていた火冬は既に探偵稼業を始めており、「家を一週間貸して欲しい」という差出人不明の手紙に悩まされている女子高生の依頼を受けた。座木は高校に入学して、同級生の少年と親しくなるが――。第8弾は深山木薬店開業前夜譚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
37
ノベルスで初読、文庫で再読。叙述トリックにひっかかったのは覚えていたが、詳細を忘れていたのでまた楽しめた。2013/05/30
あやつぎ
14
まだ「深山木薬店」がない頃、依頼はこんな感じに受けていたんだなぁ、と。高校生座木さんは、リベよりは落ち着いているけど、やっぱり幼いですね。今ほど秋(火冬)の言動を読み切ってないので、あれこれ悩んでいるところがかわいいです。若い頃の二人をもう少し読んでみたいけど、そうなるとリベの出番が・・・・・・うーん、複雑(笑)。2016/02/13
空猫
9
文庫再読。過去編。薬屋さんの窓口として最も一般的な対応を担当しているザギが,まだ普通のコミュニケーションができずに四苦八苦している頃,つまり思春期のお話。無意識的で悪意なきレディキラーという傍迷惑な特性を持つ妖かしである彼だけれど,生来持っていない技能については単なる子どもと変わりなかったようで。「人ならざるものが現代の人間世界で生き延びるために調整するのがお仕事」の彼ら自身が周囲と折り合いをつけるために四苦八苦しているのが見て取れる。真っ直ぐな少年が悩んでいるのは「良い」。2016/12/19
ソラ
9
内容(「BOOK」データベースより) 一九九四年、後の薬屋店主・秋は火冬と名乗っていた。ドラッグストアでアルバイトをしていた火冬は既に探偵稼業を始めており、「家を一週間貸して欲しい」という差出人不明の手紙に悩まされている女子高生の依頼を受けた。座木は高校に入学して、同級生の少年と親しくなるが―。2010/05/27
まさ
7
再読。 少し過去、店舗は構えておらず、秋は火冬と名乗っていて、座木が高校生として学校に通っていた頃の話。 火冬は、座木の成長を望んだからこそ、少しの荒療治を試みたのでしょうか。昔から謎な性格をしていたんですねぇ。 そして、座木。「普通の高校生」が何なのかわからず戸惑っている様が少し微笑ましくも、人間と変わらない葛藤などが描かれていて楽しかったです。2012/09/22