内容説明
日本近代を動かした英傑(おとこ) 吉田松陰、久坂玄瑞、楫取(かとり)素彦の生涯を見届けた、知られざる「女の一生」とは。
2015年NHK大河ドラマ『花燃ゆ』のヒロイン・杉文。
なぜ今、まったく無名といっていい文を主役にしたのか。
歴代の大河ドラマで時代考証を務めた著者が、文の人生を通り過ぎた男たち、吉田松陰、久坂玄瑞、楫取素彦との関わり合いから「名もなき女の一生」に迫る。
【内容抜粋】
●大河ドラマ『花燃ゆ』の題名に秘められた意味
●「篤姫」「新島八重」と同時代を生きながらどう違うか
●「女性登用」時代にあえて問う「名もなき女たちの偉大さ」
●文の子ども時代が偲ばれる姉・芳子の談話
●司馬遼太郎が「維新史の奇蹟」と呼んだ松陰の存在
●兄・松陰の早すぎる死を、文はどう受け止めたか
●久坂玄瑞が最初、文との縁談を渋った理由とは
●20通の手紙が語る玄瑞と文の、短いながら細やかな夫婦愛
●楫取、男爵となり華族に列せられ、美和子は男爵夫人となる
●楫取素彦は、なぜ歴史上の主役にならなかったのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
乱読家 護る会支持!
4
大河ドラマ「花燃ゆ」。主人公 文 と、文を愛した三人、吉田松陰、久坂玄瑞、楫取素彦のお話。三人の残された手紙から、家族への優しさと強い志を感じます。楫取素彦さんは、どのような方か私は知りませんでした。薩長同盟に関わり、また維新後は群馬県令として、製糸業の振興をはかった方のようです。ドラマの後半で勉強できそう。2015/03/09
スズツキ
3
読み流すのにはちょうどいい。復習用だね。2015/02/15
潤
0
大河ドラマで扱われるまであまり多くの人に知られていなかった文さん。吉田松陰の妹であり久坂玄瑞の妻。それだけすごいのに知らなかった。彼女もまた幕末という大きな流れにのまれ幾度も大切な人との別れを味わいながらも一生懸命に生きた人であった。文さんのように歴史の表舞台に出ることはなくとも立派な人がいることを知ることができた。この本では、久坂玄瑞との手紙のやり取りが読めた。久坂玄瑞の人柄を垣間見ることができたようにも感じた。2015/10/16
ハルカ
0
2015年大河ドラマの「花燃ゆ」を録画し初回から最終回まで見た。9年前になる。 この本に出会い、もう一度、その世界を思い出す事が出来た。昔の女性の生き方は、書が残っていないため、物語にするには想像していると聞いたことがある。 松蔭の妹の本当の人生は、わからないが、物語にする事により、語り継がれて行くのだろう。 「花燃ゆ」も好きな大河ドラマの一つ。歴史を題材にしたドラマは興味深い。2024/07/10
碧
0
大河ドラマ「花燃ゆ」放送前に出版された杉文の紹介本?作者は篤姫の時代考証の人らしい。ざーっと杉文まわりの人の経歴さらうには読みやすくてちょうど良いかもだが、「それでは久坂玄瑞の人となりを見てみよう」とかいって司馬遼太郎の小説引用してきたりしてあんまり真面目に読んで鵜呑みにする感じの本じゃないなと思ってしまった…あと当時から言われてたけどやっぱり安倍さんへの忖度で長州の志士採用したんだなあって…2022/10/08