角川文庫<br> アイの物語

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角川文庫
アイの物語

  • 著者名:山本弘【著者】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • KADOKAWA(2015/02発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784044601164

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内容説明

数百年後の未来、機械に支配された地上で出会ったひとりの青年と美しきアンドロイド。機械を憎む青年に、アンドロイドは、かつてヒトが書いた物語を読んで聞かせるのだった――機械とヒトの千夜一夜物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aya Murakami

189
サマーウォーズきっかけにAIものにはまってしまった最近の自分。本作もその一環で存在を知りamazonで注文しました。 事前情報で主人公の男性がマシンの食糧庫襲撃するわけですが、「マシンが食糧庫なんか管理してどうするつもりだ?」となんかおかしいなと思っていましたら…、終盤のネタ明しで納得。不完全で闘争本能むき出しの人間が合理的なマシンにかなうわけがないのですね。 ところで現実のAIに心が宿るとしたらどんな心の在りようなのだろうか?2018/04/29

佐々陽太朗(K.Tsubota)

166
初・山本弘である。攻殻機動隊・草薙素子を彷彿とさせるプロローグに期待度MAX状態で読みました。結果は大当たりでした。「事実」とフィクションとしての「物語」、「現実」と「仮想空間」、「人間」と「アンドロイド」、より価値があるのは前者なのか? 現実とは、人間とはそれほど素晴らしいものなのか? 物語の価値とは何か、たとえフィクションであっても現実よりも正しい世界がそこにあるのではないか。物語にこそ本質がある。物語にこそ現実を打ち負かす真実がある。そういうことか・・・2014/10/05

『よ♪』

116
とても優しい話。でも、辛く厳しい。AIロボットが"僕"に伝える七つの物語と、その間に交わされる二人の会話。技術的特異点後、多くの時を経た未来。ロボットによる主導権が恒常的になり久しい世界。よくある"ロボットに支配された"的世界観で綴られる物語は読み進めると違和感が。。~ロボットには支配欲は無い~ では何故、人は滅びの道を?疑問は最終七話と二人の会話で明かされる。が、"ボクら"は既に知っていた筈だ。知らないふりをして来ただけだ。辛く厳しい話。でも。。ロボットには人間らしい心は無い。でも心は?…とても優しい。2018/11/01

セウテス

95
機械生命体が主体である未来の地球で、アンドロイドのアイリスが、人間「僕」に語る物語。人間は機械が反乱を起こし、社会を征服し人類を絶滅させようとしていると、伝承されて来ている。一話一話が一千一夜物語の様な、心に響くエンターテイメント。人間とは不完全であり不確実であり、自分とは異質を寛容する事が苦手な生き物である為、失敗を争いを繰り返すのだろうか。人間の本質的な問題点を、さらりとアンドロイドが語る事で、素直に感情移入出来る。読み終えて、未来を見据える様な感動と共に、自分という人間を振り替えって考えさせられた。2022/09/09

Rin

94
物語のもつ力。物語には力があると、私も信じているし、これからも信じていこうと改めて思えた。ヒトとAIの物語だけれど、そこから人と人の係わりや争い、心や優しさ正義とは何か。それを考えさせてもらえた。心や感情、今の私は記憶や今までの経験からできている。同じように経験や対話を繰り返してロボットが心や感情を持つ未来が来たら?と想像していた。そして私も詩音やアイビスのように許容する気持ちを持っていたい。周囲の人が楽しい記憶を増やしていけるように過ごしたい。難しい言葉もあったけと読めて良かった。読友さんに感謝です。2017/01/09

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