内容説明
たとえ自分が無宗教だとしても、海外で多くの人々と交流を深めていくには、それらの人々がどんな内容の宗教をもっているか、どのように神を感じているかについて一定の理解をもち、人々の信仰を尊重して付き合っていかなくてはなりません。本書の狙いは、まさしくそこにあります。本書の原稿は、拓殖大学国際学部の「民族と宗教」の講義をするにあたって作成した講義メモがもとになっています。実際の講義は、ややこしい問題にはあまり触れず、できるだけかみ砕いた形で行なっていますが、本書では講義よりもいくらか踏み込んで語る形をとってみました。世界の人々の多くが熱心に宗教を信じています。その熱心さはどこから来るものなのでしょうか。本書は世界の諸宗教を知るため、理解するための、そして敬意をもって信仰者と向き合うための書とお考えいただければ幸いです。(呉 善花/「はじめに――神の感じ方と日本人」より抜粋)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろただでござる
2
同一神(仏)を崇める諸宗派が相争うのは崇める神を貶めているような気がするし、簡単に救世される宗派に流れて行くのが人間的でいいなぁ。2013/11/23
lovekorea
1
まあ、「日本人」ではないんですけど、宗教のお勉強として読んでみました。世界の主な宗教の発生から現在に至るまでを俯瞰的に眺めることができます。 宗教というのは、根源的な部分では「どれも似たようなもの」なのかも知れないなぁと思いつつも、「現状では人々をあまり幸せにはしていないのではないか?」なんて、神をも畏れぬことを思ってみたりしています。2013/08/30
スギちゃん
0
大学の講義と同じような進行で、さまざまな宗教の常識を解説してくれている本です。 キリスト教、イスラム教がどんな教えなのかという今さら聞けない疑問がすっきり解消できました。 また、五行や易など日本では占いとして親しまれているものが儒教に由来しているなど、これまで知らなかった雑学も知ることができ、読みごたえがありました。2020/06/13