内容説明
中国地方の奥深い山間部に、くっきりと山影を映して静まりかえる人工湖の水底に沈んだ姉。湖面に残された一本の矢羽。姉の死と一本の矢羽を結ぶ糸は? 大豊家伝来の矢羽は、ふとしたことから十五年ぶりに故郷に戻った伊佐俊太郎を、快楽と狂気の秘儀図の世界へと赴かせる。古い矢羽の持つ魔性を描く表題作、永遠の美神に蹂躙される人間を描く「蜥蜴殺しのヴィナス」、楽焼の美の秘密を探る「京の毒・陶の変」など、美に魅入られて破滅への道をたどる人間たちを描いた異色作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みにょん
8
一際優れている。2020/01/05
lunarFarside
5
5月に赤江瀑の著作に出会い、それから1ヶ月も経たず訃報を聞くことになったのは残念であった。それでも遺された作品を追っていく楽しみは消えないのが小説のいいところだ。今作も赤江瀑の世界に陶酔。淫蕩と愛憎に塗れ、禁断の情事を窃視するかのように胸がざわつく、ざらつく。凄い。『正倉院の矢』『京の毒・陶の変』が本当に面白かった。2012/09/13
世玖珠ありす
0
大好きな作家の一人です。相変わらず、妖しく匂い立つほどのエロスが行間からにじみ出ています。純文学と官能小説が絶妙のバランスで融合された短編小説でした。2010/09/26
丰
0
Y-202006/06/26
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