ガガガ文庫<br> 二度めの夏、二度と会えない君

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ガガガ文庫
二度めの夏、二度と会えない君

  • ISBN:9784094515329

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内容説明

この夏、俺は、君を二度失った。

きっと、「好き」という言葉は罪だった。

森山燐(もりやま・りん)は生まれつき不治の病を患っていた。
俺は、それを隠して高校生活を送っていた彼女を好きになってしまっていた。高校最後の文化祭で、一緒にライブをやり、最高の時間を共に過ごし――そして、燐は死んだ。

死に際の彼女に、好きだ、と――決して伝えてはいけなかった言葉を、俺は放ってしまった。
取り乱す彼女に追いだされて病室を後にした俺には、一言「ごめんなさい」と書かれた紙切れが届けられただけだった。

あんな気持ち、伝えなければよかった。
俺みたいな奴が、燐と関わらなければよかった。

そして俺は、タイムリープを体験する。
はじめて燐と出会った河原で、もう一度燐と出会ってしまった。
ずっと、会いたいと思っていた燐に、あの眩しい笑顔に再び……。

だから、今度こそ間違えない。
絶対にこの気持ちを伝えてはいけないから。

最後の最後まで、俺は自分の気持ちを押し殺すと決めた。
彼女の短い一生が、ずっと笑顔でありますように

アニメ化企画進行中(2014年12月現在)の『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』原作者:赤城大空が贈る健全青春ラブストーリー。

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海猫

195
物語の趣向に対して展開が広がりを見せるどころか閉ざされてしまっているのが独特の切ない味わいを生み出している。見方を変えれば主人公は一人相撲をしているだけにも思えるのが甘酸っぱい。なかなかの青春小説。文章が読みやすくイラストが合っていてライトノベルとして堪能。欲を言えば夏に刊行されるとなお良かった。ガガガ文庫は単発で思い出したようにこういう良作出してくるなあ。2015/01/28

いーたん

85
青春×ファンタジーものでした。ストーリーも良かったです。読めば読むほど続きが気になりました。本当に良かったですが、実はこのような物語を読むときって、ほぼ絶対に主人公に同化というか感情移入して読むのですが、今回、智にあまり感情移入できませんでした。この作者の作品は今回が初めてだったからなので、作者×自分の相性が良いのか悪いのか?それとも智×自分の相性が良いのか悪いのか?物語としての読後感は心地良いのに、違和感も感じている。不思議な感じです。時間をおいて、再読しようと思います。2015/03/11

T.Y.

82
バンドを結成し、文化祭でライブを行い…森山燐という少女は一夏を駆け抜けて、病で死んだ。ずっと彼女の隣にいた篠原智は半年前にタイムスリップしてしまう。伝えるべきでなかった想いを今度は最後まで伏せ、燐が笑って逝けるようにしようと決意して…。終盤まで歴史を変えるのでなく一週目のなぞりを目的としながら要所では緊張感を持って見せ、不思議と変わらない歴史の中で心情だけはズレていく描写もお見事。お互いに言えないこと、それゆえに分かる想い、恋愛の対称性と非対称性の間がここにある。最後も切なくも爽やかで泣いた。秀作。2015/01/24

よっち

80
転校生・森山燐と意気投合し、念願だった文化祭でのバンド演奏を成功させながら、亡くなる間際の彼女に告白した結果すれ違ったまま失った智。そんな後悔から引きこもってしまった彼が、彼女と出会いからやり直す機会を得る物語。彼女との別れで再び後悔しないため、やり直す日々で奔走する智でしたが、それはやはり燐を大切に思う気持ちがあったからですよね。そう遠くない別れを予感しながらも精一杯生きようとする燐と、そんな彼女の思いをきちんと受け止めて、悲しみを乗り越えて再び歩き出そうとする智の二人を描いた素晴らしい青春小説でした。2015/01/20

Yobata

73
バンドがやりたいと転校してきた森山燐に惚れていた智は、バンドを組み、文化祭に目標だった演奏を成功を成功させるも燐は元々病に罹っており亡くなってしまう。別れ際に伝えてはいけないことを言ってしまい後悔に暮れていた智にタイムリープの奇跡が起こり二度目の夏が訪れる。今度こそ笑顔で別れられるように…。これがあの…下セカのペロペロ山根が書いただと…wゴーストライターでしょw発売前からまさかとは思ってたけど本当綺麗な純粋な恋愛青春ものだったぜw一緒にバンドをし惹かれていた少女が亡くなる際で自身の気持ちを伝えるも→2015/01/19

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